2022.3.30配信メールマガジン
なぜ、ここまで円安が進むのか
こんにちは。
PPSの吉岩です。
さて、日本円の動向ですが、
先日だけで大きな変化がありました。
先週時点で円は121円台まで進んでおりましたが、
28日に円安が大幅に加速し一時125円台に上昇。
現在は123円〜124円台で動いております。
この背景には、
元々、アメリカの政策金利の利上げ方針で円安が進んでいたところ、
日銀が国債を無制限に買い入れを行う「指値オペ」の実施を発表し、
今回の円安を加速させた結果となりました。
なぜ、日銀が国債を無制限に買うのか。
これは長期金利を抑え込もうという政策です。
国債の金利とは、市場での需要供給によって決まり、
それを中央銀行や政府がコントロールしている形となります。
長期金利とは、基本的に10年以上の長期国債の金利です。
今回発表された「指値オペ」は、
日銀が決まった利回りで金融機関から買い入れを行い、
長期金利をコントロールしようとしているのです。
先日の円安が大幅に進んだ要因としては、
金利の利上げを進めているアメリカと、
上昇を抑え込もうとする日本との方向性の違いから、
円の売りとドル買いが進んだ結果となります。
投資家視点からすると、
金利の無い通貨から離れ、
金利の高い通貨に動いた形です。
125円台という数値は、
Yahoo!ニュースなどでも取り上げられている通り、
6年ぶりの数字となります。
この125円台という数値は「黒田ライン」と呼ばれ、
過去に日銀黒田総裁の発言から生まれた言葉でもあり、
6年前から現在まで破られていない水準です。
おそらく、この125円のラインから、
投資家雨や金融機関からの円買いに圧力がかかるため、
早々は突破されないとは思われますが…。
指値オペとはすなわち、金融緩和策のひとつであるため、
日銀は今の円安をなんとかするという考えではなく、
さらなる円安やインフレを想定しているかもしれません。
こうなると、いつもの結論となりますが、
最後に降りかかるのは、
我々国民の資産・家計に打撃を受ける状況へになります。
この1ヶ月で10円以上の下落は、
円だけで多額の資産を貯金している人には、
かなりの資産を目減りさせてしまう結果となりました。
毎回、情報をお送りをする度に、
インフレの話ばかりをしつこく配信している形となっておりますが、
それだけ、現在の日本で生活する以上で切り離せない問題です。
今の黒田ラインが突破されるのか。
突破された場合、政府と日銀が補助や対策を行うのか。
ここが私たちの生活状況に
大きな変化が起きるひとつのラインかと思われます。
PPS代表 吉岩 勇紀
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