2022.3.8配信メールマガジン
ルーブル暴落からのロシア経済の現状
こんにちは。
PPSの吉岩です。
ロシアがウクライナへの侵略開始から数日、
ロシア通貨であるルーブルは大暴落を起こしました。
2月当初で1ルーブルは0.013ドル、
日本円だと1.50円というレートから、
現在は0.0094ドル、1.04円まで下がり、
史上最安値を更新しています。
これは世界各国からの金融制裁により、
・銀行決済システムであるSWIFTからロシアの排除
・米財務省がロシア中央銀行からのドル取引の停止
などから、ロシア側がルーブルに外貨を介入させ、
買い支えることができなくなったからと言われております。
過去、ロシアは財政危機を起こしており、
国債などの利息を返済できなくなるデフォルトを宣言した国です。
それに伴い自国通貨への信用性が低いからか、
ロシア国民はルーブルだけを持たず、
ドルなどの外貨を保有している人が多く、
今回の金融制裁後、
ATMに並ぶロシア国民の姿も報道されており、
国民にも大きな不安と動揺が巻き起こっております。
ロシア政府も自国通貨を守るため、
・国外への外貨送金を禁止
・国内での為替レートを固定
など、外貨流出の防止と自国通貨の安定に動いております。
また先日、外貨建ての債権に関しては、
ルーブルで利息で返済ことを認めました。
これはドル建てで買った国債などに対し、
本来ならドルで返すところをルーブルで返済するという宣言です。
ドルで入ってくるはずだった利息が、
現在暴落しているルーブルで入ってくるのですから、
投資家からすれば堪ったものではないです。
それほど、とんでもない方向に動いており、
デフォルト回避のため、とも言われてますが、
ロシア側も窮地に立たされているかもしれません。
しかし、ロシアは資源国としては大国であり、
食料自給率がほぼ100%供給できている強みを持つ国です。
経済制裁も先進国や欧米国の一部であり、
最大の貿易国である中国はロシア寄りの姿勢を見せております。
ロシア側からすると、輸入を止められ困るものは無く、
輸入を頼りにしていた機械や電子製品などは中国に置き換える事ができます。
これは輸入を頼りにしている日本とは大きな違いです。
すでに財政危機へのカウントダウンを始めているのか、
それとも、自国と友好国内で経済が回るように動いているのかはまだわかりません。
しかし、この状況が続いていく限りは、
ロシアだけでなく経済制裁を行なった国も、
輸入制限による物価の値上げを受けることになります。
今回の件での直接的な原因ではなりませんが、
マクドナルドも一部商品の値上げを先日発表しました。
いまだに停戦が難航している状況ですが、
ロシア側も私たち日本側もこの影響から復帰するには
かなりの時間がかかる様に思われます。
PPS代表 吉岩 勇紀
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この記事は2022年3月8日配信のメールマガジンとなります。
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