こんにちは、
PPSの吉岩です。
ドル円は3月の米銀破綻の影響から、
一時130円台まで円高に進みました。
しかし、
現在は134円台まで推移しており、
19日には135円を一瞬突破するなど、
円安基調で動いています。
この円安の背景ですが、
やはり米経済の状況と日本の金融政策の方向性で、
金融市場が動いているからです。
米経済では、
3月の銀行破綻により生じた影響は
すでに和らぎつつあり、
市場は健全な状況へと戻りました。
そのため、
破綻の影響で手放されていったドル円は、
市場が不安が消えるなかで、
徐々に戻っていったと考えられます。
これも米金融当局の迅速な対応が、
功を奏した結果であり、
これが米国の強さとも言えるでしょう。
ですので、
現在の米経済の注目は、
各経済指標の状況を把握しつつ、
5月の利上げがどうなるかという流れになっています。
0.25%利上げ継続か停止のどちらかですが、
経済指標の結果で上振れが多い点や、
要人のタカ派(金融引き締め)発言が目立つ点から、
利上げ継続の予想が強い感じでしょうか。
次回のFOMCでも、
そう言ったタカ派の発言が見られれば、
ドル買いが進み、円安になるシナリオが見えます。
一方で、日本は植田総裁の初会見から、
ハト派(金融緩和の継続)の方向となっています。
米国のタカ派、
日本のハト派の状況からも、
現在は円安となっています。
また、ここ最近の報道では、
金融緩和政策の点検・検証を行う
可能性があるとの内容が伝えられています。
これは、昨年12月に起きたYCC修正のように、
金融政策の一部修正が行われる可能性があることです。
植田総裁の初会見から、
海外ファンドによる国債の投機購入も弱くなっており、
修正を行うタイミングであるとも言えます。
しかし、4月は植田日銀の初会合です。
そのタイミングで緊急ではない修正を
早々に行うのは、リスクが高いと思われます。
ですが、会合で検証や修正に関する議論、
予告を行う可能性は否定できません。
仮に修正を匂わすような発言があれば、
金融市場にも様々な修正予測が広がることになります。
これらの予測もまた、
ドル円の円安・円高の影響とつながるでしょう。
さて、その日銀の金融政策決定会合ですが、
今週金曜日に行われます。
その次週には米国FOMCの開催もあり、
内容次第で今の円安状況も変わる可能性もあります。
GW前に大きなイベントが並びますが、
状況が大きく変わった場合は、
こちらでまとめてお伝えしようと思います。
それではまた!
PPS.Llc代表 吉岩勇紀
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