PPSメールマガジンvol.72「利上げせざるを得ないアメリカの背景」 2023.03.31 #メールマガジン

こんにちは、
PPSの吉岩です。

3月23日の早朝、
FOMC(米国連邦公開市場委員会)が開催され、
米国の金融政策方針の決定が行われました。

今回はインフレ対策の継続と
金融システムの安定の両面が注目され、
先日のSVB銀行破綻を受けて、
利上げ停止の可能性も予想されました。

結果として、FOMCは0.25%の利上げを決定し、
インフレ対策を優先させる方針をとりました。

会見では先日の銀行破綻について、
金融システムが健全であることを強調しましたが、
事態の変化に備え、必要な対応を行うことをアピールしていました。

利上げについても、
これまでの継続的な利上げスタンスから、
必要に応じて行う方向性へと変わり、
先日の金融不安が今後の政策に影響を与えたようです。

市場予測でも、
次回5月FOMCで利上げを実施後、
利上げ停止に動くという見方が多い一方で、
一部では年内に利下げへ移行する可能性も指摘されています。

いずれにしても、利上げは最終局面を迎えたと言えるでしょう。

 

 

さて、今回は利上げと決定されたものの、
本音としては避けられない選択だったのかもしれません。

もし、金融不安を抑えるために利上げを停止した場合、
金融市場や国民に対して、
金融システムの深刻化を予想以上に印象付けることになり、
不安や疑心暗鬼が生じる可能性があります。

そのため、米国中央銀行であるFRBも、
インフレ対策に加えて、
金融システムの安定性の確保も課題となり、
より慎重な舵取りが必要となるでしょう。

また、今回の会合後、米長期金利の下落に伴い
ドル円相場も130円台と円高に進んでおります。

3月の一時期は137円台まで上昇しましたが、
米国の景気後退や金融不安の影響が強まったとも言えます。

今後も米経済の動向によっては、
円資産にどのような影響が出るのか、
引き続き注視する必要があるでしょう。

それではまた!

PPS.Llc代表 吉岩勇紀

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この記事は2023年3月24日配信のメールマガジンとなります。
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