こんにちは。
PPSの吉岩です。
昨年は円安が大きく注目を浴びた年でした。
ドル円は一時150円まで上がったものの、
現在は132円台まで落ち着き、
かつての勢いは収まりつつあります。
しかし、円安の影響による
物価上昇はまだ収まる様子がありません。
先日、マクドナルドが3度目の値上げを発表しており、
この値上げに追随する企業も増えることも予想されます。
さらには、2月に昨年を上回る
値上げラッシュも到来するのではないかとも言われます。
円安が落ち着いたはずなのに、
何故これからも値上げが続くのだろうか。
この疑問については、
去年のドル円レートが主な要因です。
まずひとつは、急激に為替が変動したからと言って、
すぐに物価に影響するわけではありません。
マクドナルドの値上げを例にすれば、
昨年3月の値上げは原材料の高騰が理由でした。
これはコロナ禍による世界的な人手不足や需要拡大が主な要因です。
そして、昨年9月と今回1月の値上げでは、
上記の理由に加え「為替変動の影響」だと発表されています。
ドル円が急速に円安に動いたのは昨年3月頃でしたので、
円安による物価上昇は時間が経ってから表れたことになります。
特に日本は経営努力による価格維持を重視しますので、
為替影響がすぐには出にくいという点もありますね。
また、現在1月のドル円は132円台ですが、
昨年1月は115円台でした。
150円の時と比べれば今のレートは円高ですが、
昨年と比べると17円以上の円安です。
もし132円から変わらずに進んだとしても、
昨年5月までと比較すれば、まだまだ円安なのです。
つまりは今後円高が進み、
昨年や半年前と比べ価格の差が埋まらない限りは、
日本の物価は円安の影響を受け続けることになります。
その他にも、
日本政府は各企業へ賃上げを要請している背景もあり、
今年は多くの企業が賃金の上昇を行っていくかと思われます。
しかし、賃上げに伴う人件費の上昇を理由に、
値上げせざるを得ない企業も出てくるでしょう。
これまでは原材料や輸入品だけでしたが、
今後は国内製品やサービス料金にも影響があるのではないでしょうか。
さて、この物価上昇ですが、
原材料やエネルギーコストの高騰問題はまだまだ変わらず、
今後も生活に直面する問題です。
そして、物価上昇がいつまで続くのかも
予想が大変つきづらいというのが正直な意見となります。
なぜなら経済とは生き物と同じですので、
情勢や為替レートなどの環境が変われば、
それに合わせて経済も動きます。
少なくとも今の状況であれば、
今年の春までは物価上昇が続き、
年内には収まれば良い方だと思います。
その考えも情勢がひとつ動けば変わるので、
決して楽観視することはできません。
理想としては物価が上昇しつつも賃金も上がり、
生活の負担のかからない健全な景気回復という姿なのですが…。
今の日本では、値上げに対して賃上げが追いついていかない
スタグフレーションと呼ばれる状況の方が現実的には近そうです。
さらには物価高だけにならず、
増税ラッシュという問題も抱えており、
我々国民の資産は、より目減りが厳しくなっていくことでしょう。
PPS.Llc代表 吉岩勇紀
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この記事は2023年1月12日配信のメールマガジンとなります。
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