PPSメールマガジンvol.47「米雇用統計後のドル円、今月のヤマ場は」 2022.12.12 #メールマガジン

こんにちは。
PPSの吉岩です。

さて、ドル円は前回配信時の139円台から
134円台まで円高に進みました。

先週の背景としては、
・11/30(水)パウエルFRB議長講演での米利上げ幅縮小の示唆
・12/2(金)米雇用統計前のドル売り調整
主に上記の2点が円高材料となっております。

パウエル議長の講演では、
これまで通りのインフレ抑制を続けながらも、
徐々に政策を変えていこうと思わせる発言があり、

米経済のインフレはピークを迎え、
今月から利上げが緩まる可能性を示す方向が伺えました。

政策金利の利上げが緩まれば、
ドル円にも影響しますので、
現在の円高、円安の動きも徐々に落ち着きを見せるかもしれません。

ただ気になるのは、
米雇用統計の発表値が市場予測よりも良い結果だったことです。

雇用統計では、
雇用者数、失業率、平均時給(上昇率)の数値が発表されます。

今回の発表値では、
雇用者数と平均時給が予測よりも大きく上回りました。
・雇用者数 26.3万人増(20.0万人増)
・失業率  3.7%(3.7%)
・平均時給 5.1%(4.6%)
※()内が市場予測値

雇用者数や平均時給額が予想以上に良い結果だったと聞けば
一見すると喜ばしく思えますが、
現在のアメリカはインフレ抑制を行なっている最中です。

インフレにより平均時給が上がっている状況ですので、
高い結果が出たということは、
インフレはまだ収まっていないのではないかという見方にもなり、
今後の政策にも影響が出る結果であったかもしれません。

もし、この平均時給額が落ち着かずにインフレ政策を緩めれば、
企業に店舗にとっては賃金という形で大きな負荷となるため、
インフレ後の景気に大きなダメージとなります。

すでに市場上では、
インフレがピークアウトを迎えたという方向に動いておりますが。
これまで何度もピークアウトと言いつつも、
抑制ができなかったのが今回のインフレ問題です。

まだまだ油断はできない面と、
米経済の影響が日本に大きな影響を与える面は、
今後も変わることはないかと思います。

さて、今回の米雇用統計発表後、
ドル円は133円から135円まで円安と動き、
現在は134円となりました。

次の大きな展開としては、
12/9(金)の米PPIと、12/13(火)の米CPIの経済指標。
そして、12/15(木)のFOMCとなります。

PPIでは企業のインフレ率、
CPIは物価の指数が発表され、
その月のインフレ状況が結果として発表されます。

そして、FOMCでは金融政策の発表、
政策金利の利上げ値が発表されるため、
これらの指標次第で、今年のドル円がどの値に収まるか決まります。

現在の日米金利差が、
ドル円が円安に動いた大元の要因でもあるため、
利上げ幅が予測通りなのか、予測とは外れるかで、
ドル円レートにも大きな影響を及ぼすでしょう。

今回はここまでとなりますが、
引き続き今後の動向や、
来年以降の方向などもお伝えできればと思います。

それではまた!

PPS.Llc代表 吉岩 勇紀

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この記事は2022年12月5日配信のメールマガジンとなります。
当時の状況による内容であるため、現在の状況とは異なる場合がございます。

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