こんにちは。
PPSの吉岩です。
今の日本の景気をどうかと聞けば、
誰もが「悪い」「良くならない」と
感じている方がほとんどだと思います。
不景気と言われてから20年以上が経ち、
最早、今の状況が当たり前と言った具合です。
それでも、
アベノミクスから始まった異次元金融緩和によって、
経済指標上では以前に比べ、
景気が上向きになっていると言われます。
最近の決算でも、大手企業が最高益を達成など、
コロナショックからの立ち直りも見受けられます。
しかし、はじめにお伝えした通り、
どれだけ業績や景気が上々と言われても、
ピンと来ない人がほとんどです。
なぜこれほど、
世間と経済にギャップがあるのでしょうか。
今回はそれをテーマにお話しします。
まず、景気が良いという状況をざっくり言えば、
とにかく日本中でお金が動いている状態です。
国民は物やサービスを積極的に購入し、
企業はそのサービスや製品の品質向上をしながらも、
更なる成長のため、設備や人員に投資を行います。
逆に不景気では、人も企業も財布の紐が締まり、
お金が動かなくなりますので、景気が良いということは、
お金が積極的に使われている状況です。
ですので、景気回復と実感できないということは、
企業も国民もお金を積極的に使えないからこそ、
感じる心境でもあるかと思われます。
そして、経済には「実体経済」と「金融経済」と
呼ばれる二つの顔があります。
実体経済とは、
先ほどお伝えをした部分であり、
人と企業、すなわち消費者と生産者が
お金を動かしている部分です。
金融経済とは、お金の貸し借りの部分であり、
銀行からの融資や株式の発行・運用などが挙げられます。
本来であれば、銀行が融資を行うことで、
消費者が高額ローンを組むことや、
中小企業も設備投資を取り入れることができるため、
金融経済から実体経済にお金が流れていきます。
ところが、今の日本ではこの通りとはなりません。
消費者も不景気を感じているため、
高額ローンを組もうと考える人も減少しております。
今の状況で言えば、円安の物価上昇で支出が大きいのに、
積極的にローンを組もうという思考にもなりづらいです。
また、銀行側も消極的な考えになっており、
積極的に融資に慎重になっております。
貸しても潰れるかもしれない中小企業にお金を貸すよりも、
自身の証券部門で運用していく方が効率が良いからです。
そのお金も国内の株式市場だけでなく、
海外マーケットにも流れていきますから、
日本の実体経済に強く反映されることはありません。
その結果どうなるかと言えば、
お金を大きく動かせるのは大手企業だけとなり、
業績や株価が上がれば、メディアにも映り目立ちはしますが、
それが日本の実体経済に反映されることはなく、
中小企業や国民はそんなニュースを見ながら、
「景気回復とか実感しないなぁ」となっているのが、
今の日本経済の状況となります。
景気回復がささやかれるなかで、
経済成長に部分に関して成長が鈍っているのは、
この実体経済が動いていないという部分もあります。
最後にまとめますと、
現在の日本は金融経済と実体経済がかけ離れているため、
金融市場が活発になっていても、
それが日本経済の活発化にはつながっていないということです。
また、余談となりますが、
政府が増税を検討しているというニュースも最近出てきております。
コロナショックと円安時代を乗り越えた後は大増税時代でしょうか・・・。
その頃には、我々国民も実感できる様な、
景気回復が多少なれば起きればと祈るばかりです。
PPS.Llc代表 吉岩 勇紀
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