前回お伝えした通り、3月の為替市場では
「利上げ観測があっても円が買われない」
動きが見られました。
この理由については、下記の通りです。
・原油高によるインフレ懸念が意識。
・米国は金利維持の観測。
・日本は利上げ期待が浮上。
→ 日米金利差が縮まりにくい状況へ。
「金利差維持」の見込みから、
円よりドルを選ぶ構造が起きているのが、
今のドル円市場の状況です。
しかし、ドルと円の関係には、
金利だけでは説明できない差もあります。
今回は、金利差では説明できない
ドル円の円安要因を深掘りします。
▼ 金利差の先にあるもの
今回の動きは、
確かに金利差が意識されています。
しかし、それだけが理由であれば、
今後上がる見込みの高い円も
一定程度は買われるはずです。
今回の利上げ観測でも、
円が一時買われる局面はありました。
それでも、円よりドルが選ばれる理由は、
「ドルの立ち位置」にあるのです。
▼ 流動性の差が資金の行き先を決める
金融市場において重要なのは、
「どこに資金を置きやすいか」です。
ドルには以下の特徴があります。
・市場規模が大きい
・取引量が圧倒的に多い
・常に売買が成立する
つまり、大きな資金でも
いつでも出入りできる通貨です。
一方で、円は信頼性はあるものの、
世界的に見れば資金の受け皿として限定的です。
資金は「動かせる場所」にしか集まらない
この流動性の差が、
投資家や国際企業の通貨選択を決めています。
▼ 基軸通貨としての強さ
ドルには円には無い基軸通貨の特性があります。
・エネルギー取引
・国際決済
・金融市場
これらの多くが、
ドルを前提に設計されているのが、
今の金融構造です。
そのため、
情勢で市場が不安定になるほど、
資金はドルに戻る傾向があります。
今の中東情勢による
「有事のドル買い」がまさにそれです。
つまり、
→ ドルは「使われる通貨」であり、
→ 円は「比較される通貨」に過ぎない
という立ち位置の差があります。
▼ まとめ
通貨の価値は単体ではなく、
どの構造に乗っているかで決まります。
・金利差
・流動性
・通貨の立ち位置
→ 通貨は「条件」ではなく「構造」で選ばれる
これが、今回の円安を理解する視点です。
それではまた。
PPS.Llc代表 吉岩 勇紀
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