こんにちは。
PPSの吉岩です。
このメルマガが配信されたタイミングの時には、
既にご存知とは思いますが、
ドル円が24年ぶりとなる
140円台へと突入しました。
今年の1月から、
25円の円安進行です。
先日のジャクソンホール会議での議長講演や、
その後の米FRB幹部の発言から、
アメリカは景気後退の懸念より、
インフレ対策を優先する姿勢が見られたため、
円売りドル買いが進んだ結果となります。
※ジャクソンホール会議については、
下記のバックナンバーをご覧ください。
https://pps-life.co.jp/2022/08/30/mailmaga26/
アメリカは今後も利上げに積極的な一方で、
円のマイナス金利政策は未だに変わらず、
「ノー利息通貨」とも囁かれている今の日本円。
ドルが強すぎるよりも、
円自体が異常に弱い通貨とも思えます。
もし、マイナス金利をやめて利上げすれば、
日本経済の成長に悪影響を及ぼすため、
八方塞がりと言った状況です。
よって、しばらくの間は、
今の両国の金利差が変わらない限りは、
今後も今の円安ペースが続いていきます。
一時的な円高への変動はありますが、
円高へ変わる材料が現状ほとんど無いからです。
先月の米雇用統計発表時の
アメリカが利上げペースを落とすと言った展開や、
日本が異次元緩和をやめるとした展開が来なければ、
昨年のドル円レートまで戻ることは厳しいでしょう。
そして、毎度の如く言ってますが、
今後も物価上昇の負担が我々にのしかかります。
特に、海外製品や輸入材料の多い電化製品などは、
今後は購入のタイミングが非常に難しくなります。
人は出来るだけ損をせずに
安く物を買いたいと思うのが心理ですので、
「今は円安で値上がりしているから
○○円に下がってから買おう。」
と考えていたら、
「あの時○○円の時に買っていれば・・・。」
…と、値上げが進み、
泣く泣く購入するか、買うのを諦める様な状況が、
今後の生活でも増えることが多くなるでしょう。
また、
「この値上げは一時的なので、どこかのタイミングで戻る」
と思っている方を度々見かけます。
世界のインフレ熱が収まり、
日本経済も景気が良くなれば、
今年の115円台に戻る可能性もありますが…。
先ほどお伝えした通り、
日本と世界の金利や経済の差を埋まらない限りは、
今年中に戻ってくることは非常に考えにくいです。
もしくは、米経済に異変が起こり、
ドルが売りに出されて他の通貨に動く様な
世界不況の展開になる場合でしょうか。
少なくとも我々にできることは、
物価を受け入れるか、円に依存しない資産形成をするかの
どちらかかと思います。
さて、本日の21時30分より、米雇用統計が発表されます。
先月は発表後に大きな動きがあったように、
今回の数値から、ドル円に変動が出る可能性もありますので、
気になる方は、
今日の21時半から週明けのドル円レートをよくご確認ください。
それではまた!
吉岩 勇紀
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