こんにちは。
PPSの吉岩です。
まずはドル円ですが、
米7月雇用統計が発表後、
135円まで持ち直しました。
数値が予測以上の高水準だったことから、
アメリカの景気後退の懸念が薄れ、
ドル買いの円安方向に流れが動いております。
今週水曜にはアメリカで、
CPIと呼ばれる消費者物価指数、
物価への上昇指数が発表されます。
こちらの発表値から、
ドル円にも動きがあるかもしれませんね。
さて、話は変わりますが、
「スクリューフレーション」
という言葉をご存じでしょうか。
景気が上昇し物価も上昇する
「インフレーション」
景気が回復せず物価だけが上昇する
「スタグフレーション」
上記は、以前にもお伝えしたこともあり、
耳にされた方もいるかと思います。
スクリューフレーションとは、
・中間層の締め付け(Screwing)
・物価上昇(inflation)
の二つを合わせて作られた造語であり、
2010年代、米国ヘッジファンドマネージャーの
ダグ・カス氏により名付けられました。
リーマンショック後のアメリカで、
金融緩和政策から景気が回復し成長が進む一方で、
中低所得層の賃金上昇が伸びず、
生活用品の値上げにより、低〜中間層の家計が
締め付けられた状況を表した言葉です。
また、スタグフレーションとも状況が似ていますが、
経済成長により解消されるスタグフレーションと違い、
スクリューフレーションには、明確な解決策がありません。
日本もコロナショックから、
スクリューフレーションに突入したと指摘するエコノミストもおり、
特に食料品やエネルギー資源の輸入依存度が高い日本の場合、
アメリカと比べても深刻度が高いと指摘されています。
インフレ率が世界に比べて低い日本ですが、
家計の圧迫という点では苦しめられているのも現状であり、
今後、このスクリューフレーションという現象を
実感する時が来るかもしれません。
吉岩勇紀
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