こんにちは、
PPSの吉岩です。
先週の日銀会合では、
金融政策の現状維持が発表され、
現在のドル円は142円台となっています。
年末年始は市場の流動性が落ちるため、
一時的な急変の可能性もありますが、
概ねこの辺りの値で年を越しそうです。
そして、今回が今年最後の
ドル円解説となりますので、
今年のドル円の動きを振り返りたいと思います。
「そういえばこんなことがあったな」
と思い出せる形でまとめていますので、
興味のある方は続きをご覧ください。
まず、2023年1月のドル円は、
前年末の日銀YCCサプライズ修正から、
130円台を推移していました。
やがて127円〜128円台に動き、
今年は円高基調になると
誰もが予測していたタイミングです。
しかし、2月から3月にかけ、
ドル円は137円台と再び円安に動きます。
米経済のインフレが未だ落ち着かず、
利上げ停止、利下げ予測が後退したためです。
再び米国のインフレ対策が注目されるなかで、
3月初頭には米シリコンバレーバンクと、
シグネチャーバンクの経営破綻が起こります。
米景気動向と金融システムの不安が囁かれ、
リスク回避のドル売りが強くなった影響で、
円高に戻る場面も多々ありました。
ですが、米政府の迅速な対応から、
それらの懸念も次第に和らいでいき、
5月には140円と円安基調へ戻っています。
更には日米金利差拡大も注目され、
6月は145円台と
ここから円安のペースに変わりました。
途中、財務官の円安牽制発言や、
日本の金融政策修正の観測報道など、
円高に傾く流れもありましたが、
11月頭では151円台と、
昨年と変わらない円安まで進んでいます。
日本も7月と10月に
YCCの一部修正が行われましたが、
円安基調を変える材料とはなりませんでした。
ドル円はバブル崩壊前のレートまで進み、
152円突入も現実的なラインでしたが、
年末から状況が変わります。
アメリカの景気が落ち着き始め、
米中央銀行も利下げに前向きとなったためです。
それが11月末から現在の状況であり、
それまで150円台を前後していたドル円も
140円台と円高基調となりました。
この一連の流れを簡単にまとめると、
今年の前半は円高に傾く出来事が多かったなか、
後半は日米金利差拡大による円安が続き、
米国の利下げ転換の観測から再び円高に動いています。
この年初からの現在までの間で、
ドル円は10円近くの円安が進みました。
普段の生活において、
ドル円の変化に関心がない人が
ほとんどかもしれません。
しかし、情勢や報道によって、
円の価値も変わっていること知ることで、
資産の考え方も深まると思っています。
来年もまた変化があればお伝えしますので、
引き続きよろしくお願いします。
それではまた!
PPS.Llc代表 吉岩勇紀
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この記事は2023年12月25日配信のメールマガジンとなります。
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