PPSメールマガジンvol.124「新NISAで日本の金融資産に起こる変化は?」 2023.10.06 #メールマガジン

こんにちは、
PPSの吉岩です。

日本国民の個人金融資産は、
2023年6月末時点で約2,115兆円に達し、
過去最高の水準を記録しました。

その内訳は以下の通りです。

・「現金・預金」:1,117兆円(52.8 %)
・「保険・年金」:538兆円(25.4 %)
・「株式・投資信託」:368兆円(17.4 %)
・「債務証券」:28兆円(1.3 %)
・「その他」:64兆円(3.0 %)

依然として半分以上が預金に占められていますが、
一方で株式や投資信託の比率が増加しています。

これには、最近の株価上昇と、
過去10年間で株式や投資信託を保有する人が
増えていることが背景にあります。

預金だけではリターンが無いことや、
将来の資産形成の観点から、
投資を始める傾向にあるのかもしれません。

日本政府も預金から投資へのシフトを奨励し、
新NISA(非課税期間が無期限の投資制度)が
来年にスタートします。

従来よりも運用がしやすくなり、
資産運用を始めるには絶好の機会となるため、
証券会社や金融機関も新規獲得を目指して
キャンペーンを展開しています。

メディアでも注目されることが予想され、
年末や年明けには新NISAに関する報道も目立つことでしょう。

この新NISAが日本人の金融資産に
どの程度影響を与えるかは大変興味深いところです。

「周りがやってるから自分も」
というのが日本人の傾向であるため、
来年の今頃には資産運用ブームが起きている
可能性もあるかもしれません。

もし、これまで投資をしていない人たちが
新NISAで動けば、預貯金1,117兆円の一部が
投資として経済に回り始めることになります。

まさしく日本政府の狙い通りと言えるでしょう。

しかし、投資や資産運用には当然ながらリスクが伴います。

現在の上昇している相場に対しても、
いつかは下落する場面があることを忘れてはなりません。

新NISAで国民に投資意欲が芽生えても、
株価の下落などから、
「NISAで損をした!」
「やはり投資なんてしない方が良い」
という風潮が起こるケースも考えられます。

投資商品は度々話題になることはあっても、
下落を理由に終息することはよくあることです。

ただ、投資商品は一時的な話題性を失っても、
その商品自体はまだ価値を持ち続けます。

特に株式などは、
経済成長と共に長期的な価値の上昇が期待されます。

そのため、NISAや資産運用を始める方に対しては、
長期的な視野で資産運用を進めることをお勧めします。

今回は長くなりましたが、
新NISAの制度が実際は始まった後も特に変わらず、
日本人はやはり貯金好きという結果になるかもしれません。

ただ、日本人の資産構成や意識が貯金から投資へ移るのは、
このようなタイミングしか無いとは思っています。

日本人の投資意識が
今後どのように拡がるかは今後も未知数です。

もし新NISAによって預金が
投資への資金として流れ込むことがあれば、
日本経済や為替市場への新たな引き金となる可能性も高まります。

PPS.Llc代表 吉岩勇紀

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この記事は2023年9月29日配信のメールマガジンとなります。
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