PPSメールマガジンvol.110「米国債格下げの影響とは」 2023.08.14 #メールマガジン

こんにちは、
PPSの吉岩です。

先週はYCC修正が話題となりましたが、
同時に、米国債の格下げも注目されました。

格下げ発表後は米国株の相場だけでなく、
日経平均にも影響を起こしています。

本日は国債の格付けについて、少しお伝えします。

まず国債の格付けとは、
国が債務不履行を起こさずに
利息が支払われるかという評価となります。

簡単に言えば、
国が借金を問題なく返せるかという評価です。

この評価は、
国の信頼性や財務の健全性などを基に
格付け機関が評価を付けます。

日本にも格付投資情報センターや、
日本格付研究所などの機関がありますが、

大きく話題となるのは、
米国のS&Pやムーディーズ、
欧米系のフィッチ・レーディングスなどの
大手機関による評価となります。

そして、今回はフィッチ・レーディングスが、
米国債の評価を最上位のAAAからAA+へと下げました。
(参考:日本国債の評価はA)

理由としては、
以前に話題となった債務上限問題の件や、
財政悪化への問題視によるものと言われています。

この格下げ発表後は、
市場でも米国債を手放す動きも多くなり、
米長期金利が一時的に急上昇しました。

また、リスク回避によるドル売り円買いの場面もあり、
一時143円→141円に動く流れも起こしています。

格付機関の評価は、
こういう形で市場を騒がす材料となります。

しかし、米経済は最近の経済指標から見ても、
インフレ状況は徐々に落ち着きを見せており、

年初で警戒されていた
リセッション(景気後退)への不安も
今では薄くなってきております。

そのため、
今回の格下げの影響は一時的なものであり、
米経済の先行きを不安視させる
内容ではないと私は思います。

さて、このように国債の格付け発表は、
発表元の機関やタイミングによって、
市場を動揺させるニュースとなります。

ですが、格付け評価は
あくまでも民間機関の評価でもあり、
米経済の現状を表すものではありません。

ただ、こう言ったニュースから
国債市場に動きがあった場合、
長期金利の変動やリスク回避行動で、
ドル円にも動きが起きます。

そのため、
外貨を持つことを考えている方は
その影響を知っておきましょう。

PPS.Llc代表 吉岩勇紀

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この記事は2023年8月7日配信のメールマガジンとなります。
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