154円台でスタートした11月のドル円相場は、
月を通じて155〜157円台を中心に推移し、
円安基調が一段と鮮明になった月でした。
米政府機関の一部閉鎖問題が収束したことで、
市場の関心は再び日米の政策運営と
財政の持続性へと向かい始めています。
今回は、11月の相場を
「上旬」「中旬」「下旬」の流れで振り返ります。
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11月上旬:153〜155円台での底堅い推移
米政府機関の閉鎖による指標発表の遅れもあり、
市場には不透明感が残っていました。
日本政府の円安牽制発言も聞かれましたが、
反応は限定的。
一方米国では、労働市場の弱さから利下げ観測が浮上し、
一時153円台まで円高方向に振れる場面もありました。
しかし、依然として日米金利差が大きく、
結果的に153〜155円台で底堅い展開となりました。
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11月中旬:高市新政権の政策期待で157円台へ
米政府の一部閉鎖は解除されたものの、
市場の米経済の減速懸念は払拭されず、
トレンドを変える材料とはなりませんでした。
一方、日本では
高市新政権が21.3兆円の
大型経済対策を発表。
積極財政への期待が高まった一方、
市場では財政健全性への懸念が再燃し、円売りが加速。
金融緩和の長期化観測も重なり、
ドル円は157円台後半まで上昇。
約10ヶ月ぶりの円安水準に到達しました。
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11月下旬:158円目前も円安けん制が強まる
円安が急速に進行するなか、
「過度な変動には適切に対応する」
との強い牽制発言も見られました。
同時期、米国では12月FOMCでの利下げ観測が再燃。
ドル売り優勢となり、
ドル円は156円台へ反落しました。
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まとめ:円安の“方向性”がはっきりした11月
11月は、
・米政府一部閉鎖の解除
・高市政権の政策方針による期待と懸念
・依然として大きい日米金利差
これらが重なり、円安方向が鮮明になった月でした。
12月の注目点は次の2つです。
・政府・日銀が円安にどう対応するか
・FRBが利下げに踏み切るかどうか
今の円安基調が転換するには、
利上げと利下げによる日米金利差の縮小、
もしくは政府・日銀による介入など、
明確なシグナルが必要です。
また、日中関係の緊張が高まれば、
それが地政学リスクと見られ、
追加的な円安圧力となる可能性もあります。
年末は流動性が低下し、
値動きが荒くなりやすい時期です。
昨年は157円台で年を越しましたが、
今年はどう動くでしょうか。
今後も丁寧に動向をお伝えしていきます。
それではまた。
PPS.Llc代表 吉岩 勇紀
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