PPSメールマガジンvol.156「円安は日本にとってプラスなのか?」 2024.02.19 #メールマガジン

こんにちは、
PPSの吉岩です。

先日、日銀の内田副総裁から
以下の発言がありました。

「(マイナス金利解除後について)
どんどん利上げをしていくようなパスは考えにくく、
緩和的な金融環境を維持することになる」

植田総裁も同様の発言を述べており、
マイナス金利解除後も
金融緩和が続く方向性が示されました。

マイナス金利からゼロ金利に移り変わっても、
それ以上の修正は現状だと無いという事です。

そして、この発言は海外投資家や
市場参加者に重要な示唆として
受け止められています。

なぜなら、解除後の出口戦略や、
大規模な修正を期待していた層が多くいたからです。

日本の金融政策の方向性が示され、
当面金利が変わらない円よりも
ドルに換える動きが増加しました。

結果、ドル円は149円台に進み、
この円安進行の影響で
株価にも影響を与えています。

今回の総裁発言で金融市場が動きましたが、
一方で、この発言が円安誘導を
意図しているという疑問の声も出ています。

日本経済的には、
今の円安が維持される方が
都合が良いとの見方もあります。

その理由として、
輸出企業や海外からの旅行収益が
プラスとなることが挙げられます。

たとえば、日本を訪れる外国人旅行者は、
円安の恩恵により安く旅行を楽しめるからです。

海外との取引収支の統計を表す経常収支によれば、
昨年は20兆円の黒字であったことが発表されており、
これはエネルギー価格の安定や
円安効果による輸出の増加が要因です。

また、海外金利の上昇による投資配当や
利子が過去最大を更新した結果もあります。

とはいえ、海外との取引が黒字であっても、
それぞれの生活で良い影響があるのは、
現段階でも一部の人々だけです。

日本の政策修正の観測もやわらぎ、
アメリカで利下げが実行されるまでの期間は、
今のように140円台での円安が続くと見られます。

もし、昨年同様に150円台が訪れた場合は、
その際の要人の発言や、
為替介入などの動きにもまた注目されるでしょう。

思えば、昨年の円安にて
介入が行われずに牽制のみだったのも、
円安を維持するための方針だったかもしれません。

この円安が生活や資産にどのように
影響を受けるか注視することが重要です。

PPS.Llc代表 吉岩勇紀

====================================
この記事は2024年2月12日配信のメールマガジンとなります。
当時の状況による内容であるため、現在の状況とは異なる場合がございます。

最新の情報を受け取りたい方は、
下記URLからメールマガジンをご登録ください。

■メルマガバックナンバー
https://pps-life.co.jp/mailmaga/
■メールマガジン登録
https://pps-life.co.jp/mailmaga/form/
====================================