PPSメールマガジンvol.154「ドル円は再び昨年の円安水準へ、その理由とは」 2024.02.12 #メールマガジン

こんにちは、
PPSの吉岩です。

先週末、ドル円は3円近く円安に進み、
5日朝の時点で148円台となっております。

再び、昨年同様の円安水準です。

ドル円が今回大きく動いた理由は、
2月2日に発表された米雇用統計の結果です。

市場予想の数値よりも
2倍近い結果が発表されたことで、
市場も大きく動揺を起こしました。

参考)1月雇用統計
① 雇用者増(非農業):
市場予想 18.0万人 → 結果 55.3万人
② 平均時給(前年同月比):
市場予想 4.1% → 結果 4.5%

これはどういう事か説明すると、
アメリカの政策金利は
現在「5.25〜5.50%」と高い数値です。

この高金利設定の目的は、
インフレ対策にあります。

金利とは、低くすれば金融緩和となり、
景気や雇用者数を回復させる効果があります。

たとえば、
今の日本は金融緩和の状態です。

逆に金利を上げれば、
景気上昇による物価高や
インフレを抑える効果となります。

アメリカは景気が行き過ぎず、
インフレが暴走しない様、
金融引き締めを行っているのです。

そして、昨年末のFOMCでは、
政策金利を下げていく
利下げを検討する発言がありました。

この発言もドル円に大きく影響し、
年末は140円の円高に推移しています。

ところが、
年明け後の各経済指標では、
未だ米景気が堅調であることがわかり、
再び円安へと進んでいます。

さらに、今回の米雇用統計にて、
市場からも予想外の結果が出たため、
3円近くの円安に進んだというわけです。

そして、
利下げの開始時期の予測にも
変化が起きています。

次回3月の利下げは、
据え置きが濃厚と言われてますが、
今後の経済指標データ次第では、
更に遅れるかもしれないためです。

この背景から、
米の高金利はしばらく続き、
金利の無い円が売られドルが買われ、
円安が大きく進行したのです。

その他にも海外株の人気や、
日本は政策を早々に変えないという目論見から
円が売られやすい背景もありそうです。

海外株の背景や、
現在の円の価値などは、
また別の機会のお話できればと思います。

それではまた!

PPS.Llc代表 吉岩勇紀

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この記事は2024年2月5日配信のメールマガジンとなります。
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