こんにちは、
PPSの吉岩です。
ドル円は今週145円台でスタートしましたが、
先週は5円超の円高進行も起きた週となりました。
そこで今回は、
先週の147円から141円に動いた理由を
お伝えしたいと思います。
まず、今のドル円の円高基調を説明すると、
アメリカの政策金利の利上げを
停止する予測が強くなっているためです。
11月の米経済指標のデータからも、
景気成長の鈍化が見られており、
インフレの抑制が進んでいるとされています。
そのため、金融市場やアナリストの間では、
今月と来月の米政策金利は据え置き、
3月以降から利下げが開始されるとの予測が強まっています。
アメリカが利下げ政策に転換すれば、
これまでの円安要因であった日米金利差も縮まり、
円安の圧力も弱まっていくでしょう。
今の円高基調はこの流れですが、
先週141円台の急変動については、
これとはまた別の要因で動きました。
その背景は日銀植田総裁の
「年末から来年にかけて一段とチャレンジングになる」
との発言が、市場に伝わった影響によるものです。
この「チャレンジング」というワードが、
マイナス金利の解除に対するものと受け取られ、
5円以上の急な円高を起こしました。
しかし、このチャレンジングに関しては、
マイナス金利解除に対してではなく、
植田総裁の職務姿勢を示す言葉だったとも言われています。
そのため金融市場の先走り感も強く、
また、ドル売り円買いを狙っていた投機筋が、
このタイミングに生じて、
取引を集中させた影響が出た結果となります。
植田総裁の思惑については、
12月の日銀会合により、
改めて説明がされると思われます。
もし、「粘い強い金融緩和を〜」と、
これまでと変わらない姿勢が示された場合、
「マイナス金利解除はまだ先だ〜」と、
市場にも影響が起こる可能性もあります。
ドル円の方向性に関しては、
米国の利下げ開始、
日本のマイナス金利解除が
来年のキーポイントとなるでしょう。
さて、年末も残りわずかですが、
12月の米FOMCや日銀会合と、
ドル円の変化点イベントはまだこれからです。
内容次第で145円台から
変わっていく事も考えられますので、
また変化があればお伝えします
それではまた!
PPS.Llc代表 吉岩勇紀
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