PPSメールマガジンvol.346「1月ドル円まとめ – 160円を巡る市場の警戒」 2026.02.09 #メールマガジン

1月のドル円は157円台でスタートし、
一時159円台後半まで上昇。

市場では、
「160円台に入るのか」が
強く意識される局面もありました。

しかし月末には、
152円台前半まで急落するなど、
大きな振れ幅のある月となりました。

今回はこの1月の動きを、
「上旬」「中旬」「下旬」
の3つに分けて振り返ります。

▼ 上旬:米雇用統計と解散総選挙観測で円安加速

年始のドル円は、
米12月雇用統計の内容を受けて、
ドル買いが優勢に。

雇用者数の伸びは鈍化したものの、
平均時給の上昇や失業率改善が評価され、
米国の利下げ観測が後退しました。

さらに、日本国内では
衆議院解散・総選挙の観測が浮上。

高市首相が通常国会冒頭での解散を
検討しているとの報道により、
積極財政への警戒感から円売りが進行。

これらの要因が重なり、
ドル円は158円台後半まで上昇。
1年ぶりの高値圏に迫る動きとなりました。

▼ 中旬:「断固たる措置」発言で調整局面へ

1月中旬、円安が進み
ドル円は159円台目前まで上昇。

この急ピッチな動きを受け、
日本の片山財務相が
「あらゆる手段含め断固たる措置をとる」と発言。

市場は為替介入への警戒感が強まりました。

実際に介入がなくても、
「当局が本気で警戒している」
と受け取られるだけで、相場は大きく動きます。

一方、米国ではFRBの独立性懸念や、
グリーンランドを巡る外交問題などから、
ドル信認低下による売りが先行する展開も。

157円〜159円を前後する流れとなりました。

▼ 下旬:レートチェック観測で円急騰

1月23日、日銀の政策決定会合後、
植田総裁が利上げに慎重な姿勢を示し、
ドル円は一時159円台後半まで上昇。

しかし、その直後に
日銀による「レートチェック」観測が浮上。

レートチェックは、
為替介入に先立ち市場関係者に
相場水準を問い合わせる行為で、
いわば“口先介入”の強いシグナルです。

さらに同日深夜には、
ニューヨーク連銀同様の動きを見せ、
「日米が歩調を合わせて何らかの対応に動くのでは」
との思惑が一気に広がりました。

これを受けてドル円は急落。

159円台から152円台前半まで
およそ7円の円高が一気に進行しました。

その後、月末には、
米次期FRB議長の指名報道から、
ドル円は155円台に推移。

指名されたウォーシュ氏は、
「タカ派」として知られ、
利下げに慎重な姿勢が意識される中、
市場ではドル買いが強まりました。

▼ まとめ:介入は「ゼロ」でも市場は反応

今回の1月相場は、
「実際に何が起きたか」以上に、
「何が起きるかもしれない」
という警戒感が市場を動かしました。

財務省が公表した1月の為替介入実績は「ゼロ」でしたが、
レートチェック観測だけで
5円以上の円高が進んだことになります。

円相場の動きは、
こうした不安や構造的な弱さと
常に隣り合わせにあるのです。

2月以降は、
日本の衆院選の結果や米国の経済指標、
利下げ時期の見通しなどが
相場を左右する要因になりそうです。

特に、為替当局の発言や対応には
引き続き注視が必要です。

今後もこうした変動要因を
できるだけ丁寧にお届けしていきます。

それではまた。

PPS.Llc代表 吉岩 勇紀

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この記事は2025年2月2日配信のメールマガジンとなります。
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