最近、日経平均株価が注目されてますね。
この好調な動きに関する報道も増え、
日本経済の回復の兆しと評価するコメンテーターもいました。
そのため、非常に良いニュースと感じ取られますが、
この上昇にはもちろん背景が存在します。
今回はその背景をテーマに解説したいと思います。
まずはじめに、
現在注目を集めている日経平均株価の数値は、
円ベースの数値であり、いわゆる円建ての数値です。
また、日経平均株価は円建てだけでなく、
ドル建てでも確認することができます。
■参考
https://nikkeiyosoku.com/chart/nikkei_usd/
上のURLを参考にすると、
6月6日の日経平均株価は円建てで32,506円、
ドル建てだと232ドルです。
232ドルという数字では、
ピンとこないかもしれませんが、
2021年の時は277ドルや281ドルだった時期もあります。
つまり、現在の株価もドル建てで見ると、
2021年よりも低い数値なのがわかります。
なぜこうなっているかと言えば、
その理由はやはり円安が影響しています。
円安により日本株の割安感が強まり、
それが海外投資家が注目が集めています。
海外勢が日本株を買うことで、
海外マネーが流入し株価に反映される。
それが、今の日経平均株価の背景となります。
日本経済が好調だから株価が上昇しているのではなく、
円の価値が下がっているから、
日本株が海外投資家にとってお買い得だったというわけです。
また、日銀の金融緩和政策の当面継続や、
投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェット氏の
日本株買いに対する前向き姿勢など、
海外投資家を後押しする材料が多いのも昨年とは違う状況です。
ただ、要因は円安の影響という点が大きいため、
円高に動く情勢変化が起きた際は、
今の高値が急落する展開も予測されます。
たとえば、
日本の金融緩和でサプライズでの修正発表など、
市場が円高に反応し、今の円相場が崩れる可能性もあります。
相場の過熱感があまりにも強くなりすぎれば、
ひとつのニュースで急落と言った展開もありますね。
さて、日経平均株価もドル建てで見ると、
このような発見があります。
「海外マネーの流入」という言葉だけでなく、
数字としてもその理由がわかります。
我々の円資産もドルで換算してみると、
目減りや実際の価値を把握することもできます。
ですが、日本でドルを使うことはほとんど無いため、
ドル基準で考える必要はあるのかという言われれば、
生活においては必要は無いでしょう。
ただ、見方を変えることで、
資産の本質的な価値や円安の影響というのを
より理解することもできますので、
今回の内容も参考にしていただければと思います。
それではまた!
PPS.Llc代表 吉岩勇紀
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この記事は2023年6月9日配信のメールマガジンとなります。
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