PPSメールマガジンvol.93「日経平均株価好調の裏側」 2023.06.16 #メールマガジン

最近、日経平均株価が注目されてますね。

この好調な動きに関する報道も増え、
日本経済の回復の兆しと評価するコメンテーターもいました。

そのため、非常に良いニュースと感じ取られますが、
この上昇にはもちろん背景が存在します。

今回はその背景をテーマに解説したいと思います。

 

 

まずはじめに、
現在注目を集めている日経平均株価の数値は、
円ベースの数値であり、いわゆる円建ての数値です。

また、日経平均株価は円建てだけでなく、
ドル建てでも確認することができます。

■参考
https://nikkeiyosoku.com/chart/nikkei_usd/

上のURLを参考にすると、
6月6日の日経平均株価は円建てで32,506円、
ドル建てだと232ドルです。

232ドルという数字では、
ピンとこないかもしれませんが、
2021年の時は277ドルや281ドルだった時期もあります。

つまり、現在の株価もドル建てで見ると、
2021年よりも低い数値なのがわかります。

なぜこうなっているかと言えば、
その理由はやはり円安が影響しています。

円安により日本株の割安感が強まり、
それが海外投資家が注目が集めています。

海外勢が日本株を買うことで、
海外マネーが流入し株価に反映される。

それが、今の日経平均株価の背景となります。

日本経済が好調だから株価が上昇しているのではなく、
円の価値が下がっているから、
日本株が海外投資家にとってお買い得だったというわけです。

また、日銀の金融緩和政策の当面継続や、
投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェット氏の
日本株買いに対する前向き姿勢など、
海外投資家を後押しする材料が多いのも昨年とは違う状況です。

ただ、要因は円安の影響という点が大きいため、
円高に動く情勢変化が起きた際は、
今の高値が急落する展開も予測されます。

たとえば、
日本の金融緩和でサプライズでの修正発表など、
市場が円高に反応し、今の円相場が崩れる可能性もあります。

相場の過熱感があまりにも強くなりすぎれば、
ひとつのニュースで急落と言った展開もありますね。

 

 

さて、日経平均株価もドル建てで見ると、
このような発見があります。

「海外マネーの流入」という言葉だけでなく、
数字としてもその理由がわかります。

我々の円資産もドルで換算してみると、
目減りや実際の価値を把握することもできます。

ですが、日本でドルを使うことはほとんど無いため、
ドル基準で考える必要はあるのかという言われれば、
生活においては必要は無いでしょう。

ただ、見方を変えることで、
資産の本質的な価値や円安の影響というのを
より理解することもできますので、
今回の内容も参考にしていただければと思います。

それではまた!

PPS.Llc代表 吉岩勇紀

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この記事は2023年6月9日配信のメールマガジンとなります。
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