こんにちは
PPSの吉岩です。
先週末、日銀次期総裁である
植田和男氏の所信聴取がありました。
今後の金融政策や方向性など、
植田氏の現状の考えが把握できる場として、
注目の集まる内容でした。
結果としては、
「金融緩和」が植田体制でも
そのまま継続される見込みと言った感じです。
現黒田体制での金融政策は適切であると考え、
企業が賃上げできる環境を整えること。
物価上昇率は、
現在4.2%という記録的な数値だが、
今回がピークとなり、
いずれは2%を下回るという見解。
日銀が目指す物価上昇率は、
「2%の持続的な安定」のため、
今の一時的な状況では、
まだ目標達成には遠いという感じです。
YCCなどの政策修正に関しては、
現在は見守る形と発言し、
具体的な部分については
発言を控える対応をとっていました。
これについては、
植田氏はまだ総裁候補という立場のため、
現段階での政策への言及は、
市場に影響を与えることが予測されるため、
無難な回答で対応したと思われます。
現体制の時点で影響を起こさずに
植田体制に移行するのが理想的なため、
必要な対応であったと思われます。
そして、内田副総裁候補の発言では、
金融緩和の継続とその副作用を小さくする工夫
という発言がありました。
この小さくする工夫というのは、
昨年の長期金利などの修正などのことでしょう。
金融緩和の態勢を続けながらも、
YCCやその中の長期金利修正を行うという
意味が込められているかと思います。
ひとまずは、
総裁交代後も状況は変わらない様な展開ですが、
あくまでも今は交代前のタイミングであるため、
無難な発言で終わらせたという印象も強いです。
金融緩和という点は、
大きく変わることはないかと思いますが、
昨年末の「事実上の利上げ」のような修正は、
今後もサプライズで行われる可能性は少なくありません。
また、話は変わりますが、
アメリカのインフレ警戒がまたも強くなり、
0.5%利上げ継続と停止タイミングの後退が
市場でも予想されています。
日本金融緩和と米国利上げ警戒の影響により、
ドル円レートも先日136円に入り、
2月初頭の129円台から、
また円安ムードに入ってきたと感じます。
日米の差は昨年とあまり変わらない展開ですが、
米国の利上げ停止時期や植田氏就任移行の動向など、
昨年とは違う材料もあるため、
どこかのタイミングで状況が変化する場面も予想されます。
急に円安になった、
なんでこんなに物価が高いのに日本は何も変わらないのか
そういった疑問に対して答えが見つかる様、
今後もできるだけ経済動向などを
お伝えしていこうと思います。
それではまた!
PPS.Llc代表 吉岩勇紀
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この記事は2023年2月27日配信のメールマガジンとなります。
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