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ステーブルコインと預金は何が違う?|PPSメールマガジン vol.404 2026.09.18 #メールマガジン

9月1日、世界の大手銀行や金融機関が
新たなステーブルコイン計画を発表しました。

参加するのは、バンク・オブ・アメリカや
ゴールドマン・サックス、ドイツ銀行、
日本の三菱UFJ銀行など21の金融機関です。

2026年後半に新会社を設立し、
2027年前半にドル建てステーブルコインを
市場へ投入する計画です。

大手銀行が関わると聞けば、
「銀行預金をデジタル化したもの」と
感じるかもしれません。

しかし、ステーブルコインと銀行預金では、
保有者が持つ権利や、
ドルへ戻す仕組みが異なります。

同じ「1ドル」と表示されていても、
その中身まで同じとは限りません。

▼ 検討から、事業化へ進んだ

この計画は、2025年10月に
10の銀行がデジタルマネーの発行を
検討したことから始まりました。

当時は実現できるかを探る段階で、
発行時期や事業主体は決まっていません。

今回の発表では参加金融機関が21に増え、
新会社の設立と市場投入の時期が示されました。

最初に予定しているのは、
米ドルに連動するステーブルコインです。

国際送金やデジタル資産の決済など、
企業から個人まで幅広い利用を想定しています。

将来はドル以外の通貨にも広げ、
ユーロを優先して検討する方針です。

検討段階だった構想が、
具体的な事業計画へ進んだ形です。

ただし、現時点ではまだ計画段階で、
発行主体や利用条件は今後明らかになります。

▼ 違いは「誰に返してもらうか」

銀行預金は、預金者が銀行に対して持つ
「お金を返してもらう権利」です。

トークン化預金も、
デジタル台帳上で預金を動かしますが、
返還を求める相手は銀行のままです。

一方、法定通貨に連動する
ステーブルコインは一般に、
発行者が保有する現金や国債などによって
価値を支える仕組みです。

ドルへの交換を求める相手も、
通常はステーブルコインの発行者となります。

そのため、大手銀行が計画に参加していても、
それだけで各銀行の預金を
保有していることにはなりません。

両者の違いは使われる技術ではなく、
誰に対してお金の返還を
求める権利を持つかにあります。

▼ 同じ1ドルでも、守られ方は違う

ステーブルコインは、
1枚の価値が1ドルになるように設計されています。

しかし、「1ドルに連動すること」と
「銀行預金と同じように守られること」は
別の話です。

銀行預金は、銀行との契約に基づいて
額面どおりに引き出せます。

国や口座の種類、預金額などの条件によっては、
銀行が破綻した場合に備える
預金保険の対象にもなります。

一方、ステーブルコインの価値は、
発行者の準備資産や
ドルへの交換制度によって支えられます。

市場価格は需給や発行者への信用によって、
一時的に1ドルから離れる可能性があります。

誰が発行者へ直接交換を求められるのか、
手数料や最低交換額があるのかなど、
利用条件も商品ごとに異なります。

今回の計画は米国や欧州の規制に
対応する方針ですが、現時点で銀行預金と
同じ保護を受けられるとは判断できません。

銀行預金とステーブルコインで異なるのは、
その価値を誰が支え、
どのような条件で現金に戻せるのか。

大手銀行の参入によって、
同じドルを異なる仕組みで使う選択肢が
増えようとしています。

PPS代表 吉岩 勇紀

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この記事は2026年9月11日配信のメールマガジンとなります。
当時の状況による内容であるため、現在の状況とは異なる場合がございます。

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