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米経済指標が弱くても、なぜ円高が続かないのか|PPSメールマガジン vol.397 2026.08.24 #メールマガジン

先週、米国では物価や消費に弱さを示す
経済指標が相次ぎました。

これを受けて、
FRBの追加利上げ観測は後退。

ドル円も一時、
158円台まで円高に動きました。

ところが、
その後は159円台まで
戻る場面も見られました。

米国の物価上昇が鈍化し、
景気にも弱さが見えれば、
ドルが売られて円高になりそうですが、
なぜ円安に戻るのでしょうか。

今回は、その背景を整理します。

▼ 米国では、利上げ観測が後退

8月12日に発表された
米国の7月消費者物価指数(CPI)は、
前年比3.4%上昇となり、
6月の3.5%から伸びが鈍化しました。

翌日の生産者物価指数(PPI)も前月比で横ばい。

さらに14日の小売売上高は、
前月比0.6%減となりました。

物価上昇の勢いが弱まり、
個人消費にも減速が見られたことで、
FRBの追加利上げ観測が後退しました。

追加利上げへの警戒が後退するなか、
ドル円も一時158円台まで下落しました。

▼ それでも、円高が続かなかった理由

利上げ観測が後退するなかでも、
ドル円は大きく円高方向には進まず、
159円前後での推移が続きました。

その理由の一つが、
FRBの利上げ観測が後退しても、
日米の金利差そのものはまだ大きいことです。

先週時点では、
米国の10年国債利回りが4.7%前後。

一方、日本の10年国債利回りは、
2.9%を下回る水準でした。

以前より差は縮まっているものの、
依然として米国の長期金利の方が高い状態です。

そのため、日米の金利差を背景に、
円を売ってドルを持つ動きが
続きやすい環境は変わっていません。

つまり、
「米国の経済指標が弱い」だけでは、
円高に流れを変える材料として
足りなかったと考えられます。

▼ 介入後も、円安に戻っている

この状況は、
7月末の為替介入後の動きにも表れています。

先月のドル円は一時164円近くまで上昇後、
日米による為替介入を受けて、
155円台まで円高が進みました。

しかし、再び159円台まで戻っています。

介入で急激な円安を抑えることはできても、
円が売られやすい環境が変わらなければ、
円高が長く続くとは限りません。

▼ 次に見るべきは「金利差が縮むか」

今後のドル円を見るうえでは、
米国の経済指標が良いか悪いかだけでなく、
その結果、日米の金融政策がどう変わるかが重要です。

米国では、弱い経済指標を受けて
追加利上げへの警戒が後退しています。

一方、日本では追加利上げへの期待が残っています。

米国の金利が上がりにくくなり、
日本の金利が上がれば、
これまで円安を支えてきた
日米の金利差は縮まります。

先週のドル円は、
米国の経済指標が弱いだけでは
円高が定着しにくいことを示しました。

今後は、日米の金融政策がどちらに動き、
金利差がどこまで縮まるのか。

ここが、ドル円の方向を見るうえで
より重要になりそうです。

PPS代表 吉岩 勇紀

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この記事は2026年8月17日配信のメールマガジンとなります。
当時の状況による内容であるため、現在の状況とは異なる場合がございます。

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