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7月ドル円まとめ – 164円目前からなぜ急落したのか|PPSメールマガジン vol.394 2026.08.10 #メールマガジン

162円台から始まった
7月のドル円相場は、
月末に158円台まで下落しました。

この円高は、
1か月を通して進んだわけではありません。

7月後半までは円安基調が続き、
一時は164円に迫る場面もありました。

この相場の流れを変えたのが、
月末に行われた為替介入です。

今回は、7月のドル円相場を、
前半・中盤・後半に分けて整理します。

▼ 前半:162円台で始まった7月

6月の円安水準を引き継いだ
ドル円相場は162円台でスタート。

この時点ですでに、
1986年以来の円安水準でした。

背景にあったのは、
米国の金利上昇観測です。

米国では、
関税やエネルギー価格の上昇を受けて、
物価が再び上昇するとの警戒が強まっていました。

物価が高止まりすれば、
FRBは政策金利を下げにくくなります。

市場では、追加利上げの可能性も
意識されていました。

そのため、
米国の金利が高い状態が続くとの見方から、
ドルが買われやすい状況が続きました。

一方、160円を大きく超えたことで、
為替介入への警戒も再び高まりました。

こうしたなか、
ドル円は161円台から162円台を中心に
上下する展開となりました。

▼ 中盤:米国の物価を巡って揺れる

7月中盤は、
米国の物価指標やFRB関係者の発言を受け、
市場の判断が揺れる展開に。

FRBの報告では、関税やエネルギー価格、
AI関連投資を背景に、
物価上昇圧力への警戒が示されました。

FRB関係者からも、
利上げを検討する発言が相次ぎます。

こうした発言を受け、
米国の金利上昇が意識され、
ドルを押し上げる材料に。

しかし、その後に発表された
米国の消費者物価指数は、
市場予想を下回る結果となりました。

物価上昇の勢いが鈍化したことで、
追加利上げへの警戒はいったん後退し、
ドルが売られる場面も見られます。

物価を巡る市場の見方が分かれるなか、
ドル円は方向感を欠く展開が続きました。

▼ 後半:一時164円目前まで上昇

中盤まで方向感を欠いていたドル円は、
20日以降、再び円安方向へ動き始めます。

中東情勢が緊迫化し、
原油価格が上昇したことで、
有事のドル買いが強まったためです。

エネルギー価格の上昇によって、
米国の物価が高止まりするとの見方も、
ドルを支える材料となりました。

その結果、
ドル円は163円台に乗せ、
一時は164円目前まで上昇します。

これは、約40年ぶりの円安水準です。

過去に為替介入が行われた
160円前後を大きく上回っても、
円安が止まらない。

市場では、
日本政府がどこまで円安を容認するのかが、
改めて焦点となりました。

▼ 月末に起きた急変

円安基調だった相場が
大きく動いたのは、7月30日です。

163円台で推移していたドル円は、
短時間で158円台まで急落しました。

この急激な円高を受けて、
市場では日本政府による
円買い介入との見方が広がりました。

翌31日にも、
ドル円は160円台前半から
一時157円台まで下落しました。

追加介入への警戒に加え、
日銀が物価の上振れリスクを示したことも、
円を買い戻す材料となりました。

▼ まとめ

今回の介入によって、
ドル円は一時157円台まで下落した後、
7月末は158円台で取引を終えました。

さらに8月3日、
日本政府は米国と協調して、
円買い・ドル売りの為替介入を
実施したことを明らかにしました。

日米が協調して介入するのは、
2011年以来です。

発表後も円買いが続き、
ドル円は一時156円台まで下落しています。

今回の重要なポイントは、
米国も円安是正に関与する姿勢を示した点です。

これまでの為替介入では、
日本政府が単独で、
どの水準を防衛するのかが焦点でした。

しかし今後は、
米国がどこまで介入に関与するのかも、
市場の判断材料となります。

協調介入という新たな警戒要因が加わり、
円を売ってドルを買う取引には、
以前より大きなリスクが伴います。

ただ、介入によって
円安の原因そのものが
解消されたわけではありません。

日米の金利差や米国の物価など、
円安につながる要因が再び意識されれば、
ドルが買い戻される可能性もあります。

8月のドル円相場では、
追加介入の有無に加えて、
日米の金融政策と、
米国の物価動向が焦点となりそうです。

PPS代表 吉岩 勇紀

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この記事は2026年8月3日配信のメールマガジンとなります。
当時の状況による内容であるため、現在の状況とは異なる場合がございます。

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