4月末のドル円は160円台目前まで上昇後、
短時間で急反落しました。
市場では、政府・日銀による
円買い介入が行われたとの見方が広がっています。
政府側は現時点で正式には明言していません。
ただ、複数の報道では、
介入が行われた可能性が高いと伝えられています。
今回は、この「為替介入」について、
少し整理してみます。
▼ 為替介入についておさらい
為替介入とは、
政府・中央銀行が市場で通貨を売買し、
為替相場を調整することです。
今回であれば、
「円を買い、ドルを売る」ことで、
急速な円安を抑えようとした可能性があります。
実際にドル円は短時間で大きく反落しました。
市場では、4~5兆円規模の介入だった
可能性も指摘されています。
▼ 今回の介入は、少し特殊だった
ただ、今回の介入は、少し説明が難しい面もあります。
本来の為替介入は、投機的な動きや、
急激な価格変動に対応するために行われるものです。
たしかに今回のケースは、
160円接近と強い円安ではありました。
しかし、数日間で投機的な加速や、
急激な変動があったわけではありません。
むしろ今回の円安は、
「ドルが買われやすい環境」によって
進んだ側面が強くあります。
・中東情勢への警戒
・有事のドル買い
・原油高によるインフレ懸念
・米利下げ観測の後退
つまり、円が弱いと見るよりも
ドルが強くなったと言える状況です。
過去の介入時のように、
円売りへ強い投機が集中していた
わけでもありません。
▼ 介入で円安は止まるのか
今回の重要なポイントです。
介入で円高へ戻したとしても、
ドルが買われる背景そのものが
変わらなければ、戻りやすくなります。
特に現在は、
「アメリカが簡単に利下げできない」
見方が市場の中心です。
金利が高い状態が続くなら、
世界のマネーは利息のつくドルへ集まりやすい。
そのため、日本単独の介入だけで、
円安の流れを長期間止め続けるのは、
簡単ではありません。
ただし、
「160円付近では介入が起こり得る」
という警戒感そのものは、
一時的な抑止力になる可能性があります。
▼ 市場が見ているもの
今回の介入で市場が見ているのは、
単なる“円安阻止”ではありません。
・政府はどこまで円安を許容するのか
・次の介入ラインはどこなのか
・本当に継続介入するのか
こうした点を、市場は探り続けています。
もう一つ重要なのは、
為替は日本だけで決まるものではない点です。
・中東情勢
・アメリカの政策金利
・原油価格
・世界の資金の流れ
こうした大きなテーマが、
今のドル円には強く影響しています。
だからこそ、
為替を見るときは円が弱いだけでなく、
なぜドルが買われるかまで見る必要があります。
それではまた。
PPS代表 吉岩 勇紀
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