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インフレ再燃が市場を読みづらくする理由|PPSメールマガジン vol.366 2026.04.24 #メールマガジン

前回の続きで、今回はインフレ再燃による
金利や金融市場への影響を整理します。

一見すると、
「原油高で警戒が強まるのは当然」
と思えるかもしれません。

ですが、問題はそこだけではありません。

今回、やっかいなのは、
このインフレが市場の前提そのものを
揺らしてしまう点にあるからです。

▼ 市場は「利下げできる前提」で動いてきた

世界はこの数年間、
インフレ対策として、
政策金利を高く保ってきました。

近年は、インフレが落ち着き始め、
金利を引き下げていく方向へと流れが変わりつつありました。

市場も政府も、
金利低下を前提に動いてきた側面があります。

金利が下がれば、
企業は資金調達をしやすくなり、
金融市場にも追い風となるためです。

相場は、今の数字だけで動くのではなく、
次に何が起きるかという前提で動きます。

今回の市場も、
まさにその前提の上に成り立っていました。

▼ 原油高が、その前提を崩し始めた

ところが、
原油高によってインフレが再燃すると、
この前提が崩れます。

物価が再び上がるなら、
各国の中央銀行は簡単に金利を
下げられなくなるためです。

本来であれば、
景気を支えるために金利を下げたい局面でも、
インフレが残る限り動きづらくなります。

その結果、市場はこれまでの利下げシナリオを
そのまま織り込みにくくなります。

つまり、今回のインフレは
家計を圧迫するだけではありません。

市場が頼ってきた
『金利は下がっていく』前提そのものを
揺らす要因になっています。

▼ なぜ相場が不安定になるのか

相場が読みづらくなるのは、
単に悪材料が出たからではありません。

値動きの基準となっていた
「前提」そのものが崩れるためです。

たとえば、
株式市場は金利低下による支えを
見込みにくくなります。

債券市場では、
将来の金利低下を織り込みにくくなり、
利回りの見方が揺れます。

為替市場でも、
単純な景気見通しだけでなく、
「どの国がより金利を下げにくいか」
という視点が強まります。

たとえば、現在のドル円でいえば、
米国は利下げしづらい状況にあるため、
相対的に金利の高いドルが選好されやすくなっています。

つまり、今回のインフレは、
一つの材料が一方向に効くのではなく、
複数の市場に同時に
「前提の見直し」を迫る性質を持っています。

これが、今回の相場が不安定になり、
読みづらくなっている本質です。

▼ 「数字」より「前提」を見る局面

市場を見るとき、
つい注目しやすいのは
株価や為替のその日の動きです。

ですが、本当に見るべきなのは
その背後にある「前提」です。

今回は、原油高によってインフレが再燃し、
これまでの前提が揺らぐ形となりました。

このインフレ再燃が
どこまで広がるかは見極めが必要ですが、
市場はすでに、これまでの前提を
そのまま維持できなくなっています。

今の局面で重要なのは、
相場の上下を追うことではなく、
何を前提に上がっていた相場なのかを見直すことです。

今回は、その前提が原油高による
インフレ再燃で揺らいでいます。

だからこそ、
市場は読みづらくなっているのです。

それではまた。

PPS.Llc代表 吉岩 勇紀

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この記事は2026年4月17日配信のメールマガジンとなります。
当時の状況による内容であるため、現在の状況とは異なる場合がございます。

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