今回は、前回お伝えした「原油上昇」の影響について、
もう一段深く整理します。
すでにガソリン価格などに影響を及ぼしていますが、
ポイントは燃料費だけでなく、すべてに影響する点です。
▼ 原油は「すべてのコストの起点」
原油はエネルギーであると同時に、
経済全体のコストの起点です。
輸送、電力、製造、ほぼすべてに関わっています。
そのため、原油価格が上がると、
社会全体のコストも押し上げられます。
▼ 生活コストはどう変わるのか
原油価格の高騰はガソリン代だけでなく、
物価全体にも影響を与えます。
野菜などの食料品も例外ではありません。
農業器具の燃料、出荷や肥料に伴う輸送コストなど、
幅広い部分に影響を及ぼします。
直接関係がなさそうに見えますが、
目に見えない部分においても、
原油が様々なコストを押し上げているのです。
▼ 企業はコスト増を抱える
こうしたコストアップの負担は企業の負担となります。
物価上昇がそのまま利益の圧迫につながるためです。
価格に転嫁できれば良いですが、
値上げは消費者の印象を下げる要素であり、
売り上げに直結します。
コスト上昇をどこまで受け入れ、
どこまで価格に転嫁させるべきかについて、
企業は慎重な判断が委ねられます。
▼ 株価にも影響を与える理由
コストアップにより企業の利益が圧迫されると、
株価には下押し圧力がかかります。
また、インフレによって利下げが難しい状況が続くと、
企業の資金調達コストが上昇し、
設備投資や事業拡大にも影響が出ます。
その結果、企業業績への懸念が強まり、
株式市場は下落しやすくなります。
3月は原油価格に連動した米国株の変動も見られ、
不安定な展開でした。
▼ 債券も同時に影響を受ける
また、インフレが意識されると、
利下げ期待が後退し、債券は売られやすくなります。
その結果、債券価格は下落し、
利回りが上昇します。
実際に、中東情勢の緊迫化から原油が高騰し、
インフレ懸念が強まったことで、
米国債利回りは上昇しました。
▼ まとめ
今回のポイントは、
「一つの要因が、すべてに波及している」点です。
市場はバラバラに動いているのではなく、
一つの起点から連鎖しています。
原油上昇により、以下の環境が起こります。
・生活コストは上がる
・企業の利益は圧迫される
・株や債券は不安定になりやすい
この中で、相対的に選ばれたのが、
「金利のあるドル」です。
インフレが再び意識され、
利下げが難しい状況となり、
金利の高い通貨へ資金が移動しました。
この局面ではそれがドルでした。
他国より金利が高く、
資金が集まりやすい状況であるためです。
この資金の流れが、
月曜にお伝えした円安につながっています。
こうした構造を把握しておくことが、
資産の置き場所を考える上で重要になります。
それではまた。
PPS.Llc代表 吉岩 勇紀
====================================
この記事は2026年4月10日配信のメールマガジンとなります。
当時の状況による内容であるため、現在の状況とは異なる場合がございます。
最新の情報を受け取りたい方は、
下記URLからメールマガジンをご登録ください。
■メルマガバックナンバー
https://pps-life.co.jp/mailmaga/
■メールマガジン登録
https://pps-life.co.jp/mailmaga/form/
====================================