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なぜ“円だけで持つこと”が不安になるのか|PPSメールマガジン vol.354 2026.03.13 #メールマガジン

この数年で、
日本経済や円を取り巻く環境は
大きく変わりました。

直近では、円安や物価上昇。
国家財政に関するニュースも
絶え間なく続いています。

こうした環境において、
「日本円は今後も大丈夫なのか」と
不安を感じる方も少なくありません。

ただ、その不安の正体は、
「円」そのものなのでしょうか。

前回もお伝えした資産を守るとは、
動かさないことではなく、
構造を整えることでした。

今回は、「円だけで持つ」という状態を
構造から整理してみます。

▼ 円に依存しているという現実

日本に住む私たちの生活は、
ほとんどが円で成り立っています。

収入、預金、年金、
不動産の資産評価、どれも円建てです。

しかし同時に、
生活のほぼ全体がひとつの通貨に
依存した構造でもあります。

普段意識することはありませんが、
私たちの資産も生活もすべて
「円という前提」があるのです。

▼ 不安の正体はどこにあるのか

円に対する不安は、
主に三つの要素からきています。

まず一つは、インフレによる購買力です。

円安や物価上昇が続けば、
同じ金額で買えるものは減ります。

持っている金額は変わらなくても、
物を買う選択肢が減っていく。

これは前回触れた
「守る=購買力を守る」
という話にもつながります。

二つ目は、日本の財政と通貨の関係です。

日本の政府債務残高は、
GDP比で見ても高い水準にあります。

大きな借金を抱えた状況から、
いつか国家破産が起きるという話を
耳にしたことがある人もいるかもしれません。

とはいえ、日本は自国通貨建てで
国債を発行しているため、
直ちに国が破綻するという話ではありません。

それでも、
通貨は国家の信用の上に
成り立っています。

財政や国力の不安が世界に伝えれば、
それが円の信用にも影響を及ぼします。

もし、世界の投資家が円を手放せば、
円の価値が下がっていき、
それが購買力の低下につながります。

そして三つ目は、金融政策の余地です。

長く続いた低金利政策の影響で、
日本は金融政策の選択肢が限られる局面が出てきています。

政策が転換期にある今、
その変化は通貨の評価にも影響し、
為替や生活にも及ぼすでしょう。

この3つをまとめると、
不安の根源は「円自体が危ない」ことではなく、
「円の前提が揺らぐ可能性」のことかもしれません。

▼ 問題は円そのものではない

ここで強調しておきたいのは、
円自体を否定する話ではないということです。

円は主要通貨のひとつであり、
生活において不便な点はありません。

問題は円そのものではなく、
円だけしか持っていない資産構造です。

生活も資産も円に集中。

その状態で、
円が当たり前な前提が揺らげば、
資産への影響は避けられません。

よって、資産を守るとは、
動かさないことではなく、
構造を整えることなのです、

円の依存度が高いほど、
前提が揺らいだときの影響は大きくなります。

守るという視点から、
自分の通貨構造をどう設計するか。

そこから次の段階が始まります。

それではまた。

PPS.Llc代表 吉岩 勇紀

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この記事は2026年3月6日配信のメールマガジンとなります。
当時の状況による内容であるため、現在の状況とは異なる場合がございます。

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