PPSメールマガジンvol.337「12月日米金融会合まとめ – 利上げでも円安に進む理由」 2026.01.05 #メールマガジン

今月は日本と米国にて、
政策金利の修正が発表されました。

<<12月政策金利>>
日本:0.75%(+0.25%利上げ)
米国:3.50〜3.75%(-0.25%の利下げ)
日米金利差:2.75〜3.00%

今回は、市場の反応など、
注目ポイントを簡潔にお伝えします。

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① 金利発表後の市場反応

今回の日本利上げ・米国利下げは、
市場の予想通りの展開でした。

日米金利差が縮小すれば、
円高に動くのが本来の動きです。

今の円安トレンドも、
やや円高方向に抑制されるか、
もしくは現状維持となる予測でしたが、
実際は2円近く円安に進んでいます。

この円安進行については、
日米両国の来年以降の金利予測が
大きく関わっています。

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② 円安に進行した理由

ドル円が157円台に推移したきっかけは、
日銀の政策金利発表後に行われた
植田総裁の記者会見でした。

会見自体は無難な内容でしたが、
来年以降の利上げに対しては
慎重なスタンスでした。

よって、市場が思っていたよりも
利上げのペースが遅くなると受け止め、
円売りを招いたわけです。

また、利上げとは本来、
景気の熱を冷ます狙いがあります。

今の高市政権は、
景気に熱を与える積極財政を示しており、
金融政策との組み合わせが複雑になっています。

これが海外投資家から見れば、
円の信認性や財政運営への懸念と受け止められ、
円売りを強める一因になったと考えられます。

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③ 来年以降の政策金利動向

米国の利下げ、日本の利上げも
中立金利と呼ばれる値を目指しています。

中立金利とは、
景気に熱を与えず冷まさない値を指します。

明確な数値はなく、
各国がこれまで示していた値は、
米国が概ね3%台、日本は1〜2.5%でした。

つまり、両国共にあと数回の調整で、
中立金利に突入することになります。

そのため、両国共に次回の修正は、
まだ時間がかかるとの見方が広がっています。

今回の植田総裁の会見では
中立金利の明確な数値を出すことはありませんでした。

もし出してしまったら、
市場が大きく反応を示すためです。

中立金利や利上げの到達点を示さなかった点が、
市場の早期利上げへの期待を下げることになりました。

その結果、円売りを強めた材料になった、
という見方もされています。

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④ まとめ

・米国の利下げと日本の利上げは概ね予想通り
・日本の積極財政と来年の利上げ観測が円売り要因に
・中立金利突入から2026年の政策金利の推移は限定的

2025年も昨年と同様に
155円台を超える円安で年を越しそうです。

今回の円安変動から、
日本財務官より円安牽制の発言も強まりました。

こちらも昨年と同様に
為替介入などの話題が増えるかもしれません。

また米国では、
FRBのパウエル議長が来年で任期終了します。

次期議長はトランプ氏から指名されますが、
議長変更により、
今の金利方針も変わる可能性もあり得ます。

来年もトランプ人事による影響、
そして、高市政権が海外勢にどう受け止められるか、
こちらが焦点になりそうです。

来年度も引き続き
ドル円に関わる情報をお伝えして参ります。

それではまた。

PPS.Llc代表 吉岩 勇紀

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この記事は2025年12月22日配信のメールマガジンとなります。
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