PPSメールマガジンvol.321「株価上昇は家計にどんな影響が? – 日経平均5万円突破の裏側」 2025.11.03 #メールマガジン

日経平均株価がついに5万円台を突破しました。

日本経済にとって歴史的な節目であり、
1年前(3万8,000円台)に比べると、およそ30%の上昇です。

株式市場としては華やかなニュースですが、
その裏で私たちの家計や生活にはどんな影響があるのでしょうか。

今回はその点を整理してみましょう。

まず、今回の株価上昇の背景には、
米中貿易をめぐる緊張緩和や、高市政権への政策期待があります。

さらに、円安によって日本株が割安に見えることも、
海外投資家の資金流入が進みました。

「新政権 × 円安 × 企業成長期待」
という好循環が、日本株を押し上げているわけです。

では、このまま株価が好調を維持したら、
何が起きるでしょうか。

その先に見えてくるのは、
物価上昇(インフレ)の加速です。

株価が上がるというのは、
投資家が「企業の利益が増える」と期待しているサインです。

そして、その利益拡大の裏には、「コスト上昇」があります。

経済活動が活発になれば、
企業は仕入れコストや人件費の上昇を
販売価格に転嫁しなければなりません。

モノやサービスの価格がじわじわと上がり、
結果として物価上昇(インフレ)が進みやすくなります。

高市政権の掲げる積極財政が進めば、
経済の活性化と併せて物価上昇圧力も強まる可能性があるのです。

つまり、株高は「景気の好循環」と同時に、
現金の価値が相対的に下がる局面の始まりとも言えます。

株価が上がる=暮らしが楽になる
とは限らないのです。

“株を持つ人が得をして、現金を持つ人が損をする”
という構図も生まれやすくなります。

たとえ給与が上がっても、
物価上昇がそれを上回れば実質的な購買力は低下します。

そのため、今の局面で第一に考えるべきことは、
「波に備える力」です。

株高だからといって、
慌てて株式に資金を移すのではなく…。

現金の目減りを防ぐために、
変化の時代でも資産を守る構成を
整えておくことが大切です。

また、現在の「株高・円安」トレンドも、
高市政権の政策次第で変化する可能性を含んでいます。

円安抑制や政策金利の利上げ観測が出れば、
市場のムードも一変しかねません。

数字の上の好調さに安心せず、
家計と資産をどう守るかを見直すきっかけにしたいですね。

それではまた。

PPS.Llc代表 吉岩 勇紀

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この記事は2025年10月27日配信のメールマガジンとなります。
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