2025年年初から現在にかけて、
ドルの価値が主要通貨に対し下落していると言われています。
たとえばドル円は、
年初の151円台から現在は144円台へと約7円下落。
ドルの価値が主要通貨に対し軟化しているのが現状です。
今回はその背景を、わかりやすく解説します。
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■ 理由①:FRBの「利下げ観測」
昨年と比較すると、米国ではインフレが落ち着きつつあり、
年内に利下げが数回行われると予測されています。
金利が下がれば、これまでドルの強みだった「高金利の魅力」が薄れ、
資金はユーロや新興国通貨へと流れる傾向も強くなります。
■ 理由②:米国の政治と財政への不信感
トランプ大統領の政策や圧力が、
米経済の見通しや財政への不信を招いています。
また、トランプ大統領がFRBに利下げを強く求めており、
中央銀行の政治的独立性に対する疑念が投資家心理を冷やしています。
さらに、巨額の財政赤字・貿易赤字(いわゆる“双子の赤字”)が続いており、
「ドルを持ちすぎるのはリスクだ」という見方から、
他国の中央銀行は金やユーロなどへの資産シフトを進めています。
■ 理由③:「ドル一極集中」からの転換
これまで世界の貿易や外貨準備はドル中心でしたが、
最近は「脱ドル化」の動きが少しずつ広がっています。
たとえば、ドル以外での貿易決済が増えたほか、
金やユーロやその他通貨の準備比率の増加など、
各国の「通貨分散」の動きが強まっています。
この背景にも、米国の財政赤字や関税政策へも懸念があり、
結果、各国での「ドルだけに頼らない」備えが加速しているのです。
***
■ では、これからドルはどうなる?
このドル安は、過去10年の「ドル高トレンド」の調整ともいえます。
注意すべきなのは、ドルの基軸通貨としての地位は、
現時点で大きく揺らいでいるわけではありません。
ドルが貿易や決済を担う姿は変わらず、
現在も世界の基軸通貨としての地位は保たれています。
ただし、“ドルだけに頼らない”という流れは、
今後さらに強まる可能性があります。
通貨を取り巻く構造は、時代とともに確実に変わりつつあります。
ドル一極への依存リスクを見直す動きは、
今後の通貨政策や資産構成にも影響を与える可能性があるでしょう。
それではまた。
PPS.Llc代表 吉岩 勇紀
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この記事は2025年7月4日配信のメールマガジンとなります。
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