PPSメールマガジンvol.279「日本の国債金利、なぜ急上昇? – その背景にある“3つの異変”」 2025.06.02 #メールマガジン

先週、日本の長期金利が大きく上昇しました。

一部では3%台に突入し、
市場では「異例の急騰」として受け止められています。

<<参考:5月1日→21日時点の金利変動>>
5年債 0.844% → 1.008%(+0.164%)
10年債 1.291% → 1.530%(+0.239%)
20年債 2.224% → 2.528%(+0.304%)
30年債 2.653% → 2.976%(+0.323%)
40年債 2.943% → 3.300%(+0.357%)

国債は「価格が下がれば金利が上がる」仕組みです。

今回は、国債を売る動きが強まり、
買いが減った結果と見られます。

では、なぜこれほど急な金利上昇が起きているのか?

背景にある“3つの異変”を見ていきましょう。

① 米国の減税構想と財政リスク
アメリカでは、
トランプ大統領が掲げる減税案が再び注目を集めています。

市場はこの動きを
「インフレ再燃」や「財政悪化」につながるものとして懸念。

さらに、米国債の信用格付け引き下げも重なり、
米資産全体に売りが広がる流れが続いています。

その余波が日本にも波及し、
国債市場でも金利上昇圧力として表れてました。

② 超長期債の入札不調
5月20日、財務省が実施した
20年物国債の入札は不調の結果となりました。

20年を超える国債は「超長期債」と呼ばれ、
主な買い手は、保険会社や年金基金など機関投資家です。

しかし、今回は応札が鈍く、利回りが大きく跳ね上がる結果に。

超長期債の需要は、
将来の経済や財政リスクが重視されます。

つまり、買い手が減ったのは、
日本経済や財政対する長期リスクの
懸念が高まっている状況と言えるのです。

加えて、日銀が国債の買い入れを縮小していることも、
需給バランスの悪化に拍車をかけているかもしれません。

③ 日本国内の減税議論と政治発言
国内でも、参院選を控えた減税議論が活発化しています。

物価高の影響もあり、
世論では減税を求める声が強まっています。

仮に世論に応じて、減税方針にシフトすれば、
税収の減少と財政負担の拡大は避けられません。

市場は、そうしたリスクを
“先取り”して織り込みつつあるのです。

さらに、石破首相が国会にて、
「日本はギリシャより財政が悪い」とした発言をしました。

海外にもこの発言は伝わっており、
日本国債の信認低下へつながった可能性もあります。

④ まとめ
今回の長期金利の上昇は、
日米双方の「減税政策」と「財政不安」が背景にあると見られます。

金利が上がれば、国の利払い負担も増え、
財政への不安がさらに強まり、さらなる金利上昇を呼ぶ。

そうした“悪循環のリスク”も意識され始めています。

金利は住宅ローン、保険料、企業の資金調達など
私たちの暮らしにも密接に関わる指標です。

今後もこの動向には注視が必要です。

引き続き、変化があればお伝えしてまいります。

それではまた。

PPS.Llc代表 吉岩 勇紀

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この記事は2025年5月26日配信のメールマガジンとなります。
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