最近、物価上昇のニュースを見ない日はありません。
それは、世界全体でインフレが進んでいることで、
物価が上がっているためです。
「インフレが続いて生活が苦しい」と感じる方も多いでしょう。
しかし、インフレはすべての人にとって“悪”とは限らないのです。
むしろ、ある立場の人たちはインフレを歓迎すらしている。
今日はそんな「インフレの裏側」を
資産形成という視点で解き明かしていきます。
そもそも、なぜインフレが起きるのか?
インフレ(物価上昇)が起こる要因は様々ですが、
共通するのは次の2点です。
①中央銀行が大量にマネーを供給(金融緩和)
②経済活動の回復や需要拡大でモノの値段が上がる
特に近年は、コロナ禍対策として各国が巨額の財政出動を行ったため、
市場にマネーがあふれ、必然的に物価が押し上げられる流れが続いているのです。
また、米中関係やウクライナ侵攻の影響も物価が上昇しはじめた背景となります。
では、具体的にインフレで「得」をするのはどんな人たちでしょうか?
①【政府】
国は国債によって、巨額の借金を抱えています。
インフレとはモノの価格が上がり、お金の価値が下がる現象です。
お金の価値が下がるということは、借金の実質価値が目減りするため、
「返済負担が軽くなる」というメリットがあるのです。
簡単に言えば、1000兆円の借金も、
物価が2倍になれば実質500兆円分の重さに軽くなる。
これが、政府が表立っては言わないインフレ政策の裏側です。
②【借金をしている企業や個人】
ローンや社債など、固定金利でお金を借りている側も得をします。
なぜなら、インフレでお金の価値が下がると、
返す金額は変わらなくても、返済の「重み」が相対的に軽くなるからです。
特に不動産投資をしている人は、
インフレ局面では“実物資産”の価値上昇の恩恵も受けやすいでしょう。
③【金融資産を持っている人(ただし一部)】
現物資産(不動産・金・エネルギー関連株など)を
持っている人は、インフレによる価格上昇に乗ることができます。
ただし、単なる円預金だけでは逆に資産価値が目減りしてしまうため、
「どの資産をどれだけ持つか」が極めて重要になります。
では、インフレに負けないためには、
資産をどう持つことが良いのでしょうか。
インフレに対応するためには、
資産を目減り(物価上昇)の影響を抑えることや、
資産を増やす運用を進めることが挙げられます。
ここでは、3つのヒントをご紹介します。
①【外貨・不動産・金・株式の分散】
円資産だけに頼らず、異なる性質を持つ
資産を組み合わせることで、リスクを分散します。
②【インフレ耐性資産の取り入れ】
物価上昇局面でも価値を維持しやすい資産
(不動産、エネルギー関連株など)を取り入れます。
③【ローン活用も選択肢に】
無理のない範囲で、
インフレ局面に強い「固定金利型ローン」を
資産形成の一環として考えるのも戦略です。
日本のインフレは、世界と比べれば緩やかとされています。
しかし、現在の日本は物価上昇の継続が目標とされるため、
今後も社会全体でインフレは進むと考えられます。
よって、これからは
「貯金すれば安心」という時代ではありません。
「資産をどう守るか」こそが、生き残るためのカギとなります。
インフレは、気づかないうちにあなたの資産を静かに蝕んでいきます。
しかし、仕組みを理解して正しく動けば、味方につけることもできるのです。
10年後、資産を守り抜いた未来の自分のために、
今、できる一歩を踏み出していきましょう。
それではまた。
PPS.Llc代表 吉岩 勇紀
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