PPSメールマガジンvol.256「なぜ長期金利は上昇しているのか?影響と今後の展開」 2025.03.10 #メールマガジン

こんにちは、
PPSの吉岩です。

日本の金利が最近上昇していることから、
金融市場の注目を集めています。

この背景には、
日銀のマイナス金利解除や政策金利の引き上げがあり、
短期・長期ともに金利上昇の流れが続いています。

今回は、短期金利と長期金利の違いや、
金利上昇がもたらす影響のおさらいを解説します。

まず、短期金利と長期金利の違いについて
以下にまとめました。

◆短期金利
・日銀の政策金利が指標
・日銀の利上げ・利下げが直接影響

◆長期金利
・日本の10年国債の金利が指標
・政策金利だけでなく、インフレ率や市場の期待によって変動

短期金利は政策金利の変動に直結する一方で、
長期金利は政策金利に加え、将来の経済見通しにも左右されます。

現在の場合、
今年1月に政策金利が0.5%へ引き上げられたことで、
短期金利は大きく上昇しました。

長期金利も金利引き上げだけでなく、
市場が日銀の追加利上げを期待する動きも反映され、
上昇ペースが加速しています。

さらに、日本のインフレ率(コアCPI)は
3%台と高水準を維持しており、こちらも長期金利を上昇させる背景となります。

そして、この金利上昇は、
すでに預金金利や国債の利回りにも影響を与えています。

たとえば、昨年ほぼ0%だった2年国債の利回りは0.8%台へ、
10年国債の利回りは1.43%へと上昇しました。

今後も金利上昇がどこまで進むのか、注目です。

その一方で、日銀の植田総裁は長期金利の見通しに対して、
国債買い入れの増加を言及しました。

こちらは急激な上昇への対応とした発言ですが、
市場の金利上昇圧力を牽制する意図があるとも考えられます。

現在の金利上昇ペースは早く、投機的な流れが強くなれば、
実際に日銀の買い入れ増額の介入があるかもしれません。

最後にまとめると、短期金利は政策金利の利上げが、
長期金利は市場心理が金利を押し上げる要因となります。

金利上昇は、預金など生活に良い方面だけでなく、
ローンの支払い増加などの悪い面もあります。

今後、金利の高止まりや更なる上昇が進めば、
住宅ローン金利増加などをテーマにネガティブな報道も増えてくるでしょう。

金利上昇という新たな局面を迎えた日本の状況を、
今後もお伝えしていきます。

それではまた!

PPS.Llc代表 吉岩勇紀

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この記事は2025年3月3日配信のメールマガジンとなります。
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