こんにちは、
PPSの吉岩です。
カナダ・メキシコ・中国への
トランプ関税が4日から発動されます。
この大胆な関税強化による
先行きの不透明感から、金融市場ではリスク回避の動きが起きています。
株式・暗号通貨とした市場の下落のほか、
ドル円も153円〜155円台で変動し、リスク回避の動きに影響を受けました。
なぜ、関税強化により
金融市場がこれほど動くのか、今回はこちらを解説します。
そもそも関税は、
自国企業を守るために輸入品に税を設ける手段です。
輸入品の仕入れコストを上がるため、
自国生産品の消費を増やす狙いです。
しかし、輸入量そのものも減るため、
輸出企業の業績悪化につながります。
それらは輸出国の景気後退にも影響するため、
関税強化は国や企業の業績に大きく影響を及ぼすのです。
この影響に対する市場は反応せざるを得ないため、
関税強化は金融市場全体を
揺るがすイベントと言っても良いでしょう。
また、今回は日本に対する関税強化は行われてませんが、
それにもかかわらず日経平均株価が下落しました。
今回下落した日本株は、主にトヨタなどの自動車産業です。
これらはメキシコ、カナダに工場を有しており、
今回の影響を大きく受けています。
他国の関税と言えども、
日本企業にも影響が起きるのです。
そして、関税強化は一度行われたら終わりではありません。
関税をかけられた国は「報復関税」として、
対抗措置を取る場合もあります。
すでにカナダとメキシコは、
アメリカに対抗関税を課す方針を発表しました。
これらの対立が貿易に悪影響を起こし、
世界経済に悪影響を及ぼす可能性もありえます。
さらに、この関税の影響を最終的に受けるのは、
関税を課した国の消費者です。
輸入品の値段が上がり、
物価高騰として消費者が受ける形になります。
今回のケースで言えば、アメリカ国民となります。
そして、物価が上昇すれば、
アメリカのインフレ再燃も浮上します。
こうした予測や不安が、今後も金融市場全体で起こるため、
市場の動きも激しくなるでしょう。
ドル円も例外ではありません。
インフレが数値として見え始めれば、
円安に傾く可能性もあり、景気不安が強くなれば円高に動く可能性もあります。
関税強化がどのように影響して行くのかは予測が難しく、
不透明感や先行き不安として残る形です。
そのため、金融市場も引き続き不安定な状況が続く見込みです。
しばらくの間は、関税強化による各国の動きが、
今後の注目ポイントとなりそうです。
PPS.Llc代表 吉岩勇紀
====================================
この記事は2025年2月3日配信のメールマガジンとなります。
当時の状況による内容であるため、現在の状況とは異なる場合がございます。
最新の情報を受け取りたい方は、
下記URLからメールマガジンをご登録ください。
■メルマガバックナンバー
https://pps-life.co.jp/mailmaga/
■メールマガジン登録
https://pps-life.co.jp/mailmaga/form/
====================================