こんにちは、
PPSの吉岩です。
現在のドル円は
急激な円高へと進み、
株の下落も続いています。
そのきっかけは、
先週開催された日銀会合とFOMC、
そして米雇用統計の結果です。
これらの主なポイントは以下の通りです。
・日銀金融政策決定会合
→ 政策金利を「0.25%程度」に変更
→ 国債購入を月6兆円程度から3兆円程度へ
※ 毎四半期4000億円程度の減額で調整
・FOMC(米連邦公開市場委員会)
→ 政策金利は据え置き
→ 利下げの時期が近づいていると発言
→ 9月の利下げ予測が有力
・米雇用統計
→ 雇用者数、失業者の悪化
→ 景気後退の懸念が高まる
円高について、
日本のわずかなの利上げで
ここまで動くのは、
本来考えづらいことです。
実際に利上げが発表された直後は、
円高には大きく振れていません。
ここまで動く要因となったのは、
日銀の姿勢が変わったことが影響しています。
日銀はこれまで、
利上げには非常に慎重な
姿勢を持っていました。
円安進行を理由に金利を変えることは
当面無いと見ていた人がほとんどです。
しかし、今回の利上げについて、
円安が物価に上振れリスクを
発生させていることが要因のひとつだと
植田総裁は会見で述べています。
また、経済情勢の見通しにより、
今後も利上げを行うとも述べました。
利上げに慎重派だった日銀が、
やや積極的な「タカ派」に変わったと言えます。
これに対して、金融市場の参加者も
日本は利上げに前向きと受け止めたのです。
そして、利下げが近い米国との
日米金利差縮小の意識。
さらには、
米雇用統計からの景気不安が重なり、
リスク回避の動きが強くなりました。
主に株式を手放して安全資産を移す流れや、
ドルから円に替えるなどです。
これまで日本に流れてきた海外マネーも
手仕舞いとして戻される傾向も強まるでしょう。
さて、現在も円高と
株の下落は続いていますが
少し行き過ぎ感もあるため、
多少の戻しも考えられます。
しかし、次回利下げまでに
米景気の不安がより一層強くなれば、
更なる円高に進む可能性もあります。
市場が敏感に反応するタイミングであり、
報道や要人発言も影響しやすい時期ですので、
随時変化があれば、お伝えします。
それではまた!
PPS.Llc代表 吉岩勇紀
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