こんにちは、
PPSの吉岩です。
7月のドル円は、
161円台後半から一転し、
153円台まで円高に動いています。
25日木曜は一時151円まで進んでおり、
現在も円高の流れとなっています。
為替介入が観測された11日以降も
円高が進む背景には、
日米金利差に対応した
金融市場の動きがあります。
今回はその背景をお伝えします。
まず、米国では、
米CPIなど今月発表の経済指標から、
米景気の落ち着きが見られました。
インフレの改善が進んでいることから、
政策金利が早期利下げするとの
見方が広がっています。
一方で、日本は
利上げの期待が高まっています。
7月は河野デジタル大臣や茂木幹事長などが
円安や利上げに言及する発言が伝わり、
早期利上げの期待が浮上しています。
ただし、これらの発言は
今の金融政策や円安に対するものではなく、
9月の自民党総裁選を
意識したものとも見られています。
そのため、実際に日銀が
利上げに踏み切るかどうかは不明です。
さて、今の状況は、
米国は利下げ、日本は利上げと、
日米金利差の縮小が意識されています。
これらの背景が、
行き過ぎた円安傾向に
歯止めをかけているのです。
為替市場でも
円安要因のひとつである
「円キャリートレード」の手仕舞いが進み、
リスク回避の動きが強まりました。
※ 円キャリートレード:
海外勢が金利の低い円を借りて、
金利の高いドルで運用する戦略。
さらに、ハイテク株の下落も
リスク回避の要因となっているかもしれません。
そして今週は、
その期待や予測を裏付ける材料となり得る
政策決定会合と経済指標が発表されます。
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①7月30日・31日
FOMC(連邦公開市場委員会)
日銀金融政策決定会合
→ 日米金融政策と今後の動きが発表。
②8月2日
米国雇用統計
→ 米景気動向を示す経済指標が発表。
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両国の会合では、
利上げ・利下げに関する発言が注目され、
雇用統計はインフレ動向を示す重要な指標です。
内容により、ドル円状況も変わる可能性があるため、
今週は円高の動向を決める重要な週となります。
これらの変化についても、
また次週にまとめてお伝えしたいと思います。
それではまた!
PPS.Llc代表 吉岩勇紀
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