PPSメールマガジンvol.187「日銀の国債減額でどうなっていくのか」 2024.06.24 #メールマガジン

先週は日米で金融政策会合が行われ、
両国共に金利は据え置きでした。

特に大きな変化は無い会合でしたが、
日本銀行(日銀)は7月以降、
国債の買入れを減額する方針を発表しています。

日銀は現在584兆円近くの国債を持っており、
月に6兆円規模の買入れを行っています。

この買い入れ額を減らし、
保有量を減少させることが狙いと推測されます。

前回のマイナス金利解除に続く措置であり、
これまでの異次元金融緩和を
通常の政策に戻す準備とも言えます。

さて、日銀が国債を減らすことで、
日本経済にどのような影響が及ぶでしょうか。

生活に関連する影響としては、
長期金利の上昇による金利の増加が挙げられます。

日銀が国債を購入していた目的は、
長期金利を低くコントロールすることでした。

長期金利が低水準であれば、
住宅ローンや事業資金が金利が低下し、
お金を借りやすい状況が生まれます。

また、日銀が市場から国債を購入することで、
金融機関に資金が流入します。

国債購入から日銀の預金が金融機関へ回り、
そしてローン融資を通じて経済へ回る仕組みです。

このような経済活動の促進を期待し、
金融緩和の一環として
大規模な国債購入が行われてきました。

今後、国債買い入れを減らすことで、
長期金利の影響も薄れるでしょう。

現在0.9%から1%の長期金利は、
減額の影響から上昇する可能性もあります。

上昇幅によっては、ドル円レートが
円高に影響することも考えられます。

以上が国債買い入れ減額の影響ですが、
具体的な数値や計画は
7月の会合まで持ち越されました。

今回開始されなかったのは、
サプライズ発表による市場の混乱の防止や、
投機筋への牽制であると言われています。

今後は金利の利上げだけでなく、
国債減額の規模にも注目が集まるでしょう。

次回以降の変化については、
随時お知らせします。

それではまた!

PPS.Llc代表 吉岩勇紀

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この記事は2024年6月17日配信のメールマガジンとなります。
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