ドル資産の持ち方 | 資産を守れる具体的なメリットを解説
PPS.Llc
2024.08.20
最近の日本経済では、円安やインフレに影響による物価上昇が起きています。この環境下において、資産の一部をドルに替える運用は、資産保全として有効な選択肢となります。では、ドル資産を保有することには具体的にどのような利点があるのでしょうか?本記事では、ドル資産の重要性と保有方法、具体的な手順について詳しく解説します。
ドル資産とは
『ドル資産(ドル建て資産)』とは、米ドルで保有される資産を指します。これには現金や預金だけでなく、ドル建ての株式、債券、不動産、その他の金融商品が含まれます。これらは金融機関や証券会社を通じて保有できるため、初めての方でも手軽に保有することができます。
ドル資産を持つべき理由
結論から言えば、ドルは世界で最も需要の高い通貨です。世界の主要通貨にはドル(米ドル)、ユーロ、円、英ポンドなどがありますが、その中でもドルは為替取引や貿易に広く使用される基軸通貨です。ドルの価値は米国経済の堅調さを背景に安定しており、投資や資産分散に適した通貨といえます。
円をドルに替えるメリット
ドルの使用機会が日本では少ないものの、円とドルをバランスよく保有することで、円安や日本経済の影響に対するリスクを軽減できます。その理由を以下で詳しく解説します。
メリット①:円安・インフレリスクの軽減
円安とは、日本円の価値が他の通貨に比べて下がることを指し、インフレは国内の物やサービスの価格が上がることを意味します。円安が進むと輸入品の価格が上昇し、インフレが発生しやすくなります。その結果、円の実質価値が下がる「円の目減り」が生じます。ドルを持つことは、円の価値が下がる状況でも影響を受けにくくし、円安やインフレによる資産価値の目減りを抑えるために有効です。
メリット②:経済情勢に対する資産分散
通貨価値は世界情勢で変動し、日本円も例外ではありません。資産が円に集中すると、経済情勢の変動により資産価値が減少する可能性があります。これを避けるために、現預金を円とドルに分けたり、海外資産に移すなどの資産分散が有効です。資産分散は、特定の通貨や資産に集中せず、国内外のさまざまな運用商品に分けて保有する方法であり、投資の基本原則として、長期的な資産の健全性を確保します。
ドル資産を持つ際の注意点と対策
実際に円からドルに資産を移した際に生じる不便な点とその対処法について、以下に解説します。
日本国内での利用の不便さ
ドルは日本国内で使用できる場所が限られており、日常の買い物やサービスの支払いにはほとんど使えません。また、急な支出が必要になった場合、ドルを円に両替する手間が発生します。
→ 資産形成の一環としてドルを保有する場合、余剰資金をドルに分けて長期保有するのが適切な方法です。ここでの余剰資金とは、当面使用する予定のない資金であり、日常生活やライフイベントで必要となる金額は円で保有しましょう。
為替レートの影響
ドル資産の価値は、為替レートの変動によって大きく影響を受けます。ドル高円安の時にはドル資産の価値が上がりますが、ドル安円高の時には価値が下がるリスクがあります。この為替リスクを無視すると、資産価値の大きな変動に直面する可能性があります。
→ 為替の変動リスクを抑えるためには、定期的に為替レートをチェックし、市場の動向に合わせて資産を移動させることが重要です。例えば、1ドル150円の時に100ドル(15,000円)を持っていた場合、1ドル120円で両替すると12,000円となり損をするため、為替動向に合わせて資産を調整することも必要です。
両替手数料の発生
円をドルに両替する際には、為替差の他に両替手数料が発生します。手数料は金融機関や両替所によって異なり、頻度によっては想定以上にかかることがあります。そのため、頻繁な両替を避けることが重要です。
→ 頻繁な両替を避けるために、ドルで保有する資産は日常で使用しない余剰資金に限定することをおすすめします。また、手数料の低い金融機関を選ぶことも有効な手段です。計画的な両替を行うことで、手数料を最小限に抑えることができます。
具体的なドル資産の保有例
ドル資産は、両替だけでなく銀行預金や資産運用を通じて保有できます。以下に代表的な方法を解説します。
両替所
手軽にドルを手に入れる方法として、銀行の外貨両替サービスや金券ショップがあります。1回の両替に限度額がある場合が多いため、旅行や少額の取引に適しています。また、両替手数料がかかることにも注意が必要です。
外貨預金
銀行で円をドルに両替して預ける外貨預金は、金利が円預金より高く、長期的な資産保全に適しています。ただし、入出金時に両替手数料がかかり、為替レートにより資産価値が変動するため、出金のタイミングが重要です。
投資信託(ドル建て)
投資信託は、金融機関が預かったお金を選択した投資商品に運用してもらう方法です。ドル建て商品を選択することで、ドル資産への分散投資が可能です。少額から始められるため、運用しやすい商品ですが、投資商品であるため元本割れのリスクにも注意が必要です。
外貨建て保険
外貨建て保険は、保険料をドルで支払い、満期時や解約時にドルで受け取る方法です。保険の補償を受けながらドル資産の運用が可能ですが、為替変動により保険料や返戻金が変動するため、リスクを把握することが重要です。
初心者でも始めやすいのは外貨預金
本ページで紹介した方法の中で、最も手軽に始めやすいのは外貨預金です。普段利用する銀行で、外貨預金を申し込むだけでドル資産を持つことができます。ただし、外貨預金には為替変動や両替手数料による資産減少のリスクもあるので、事前に特性を理解して運用するよう心がけましょう。
海外口座で始める外貨預金のメリット
ドル資産は海外口座を活用して運用することも可能です。海外口座には日本よりも高金利で預けられる銀行もあり、日本の経済危機から資産を守るメリットがあります。
海外口座のメリット
- 高金利:日本の外貨預金に比べて高い金利が期待できます。
- リスク分散:ドル預金により、日本円の為替変動に対するリスク分散が図れます。
- 資産防衛:日本国外に資産を置くことで、日本から資産を守る方法になります。
国内銀行と海外銀行のメリット比較
金利:海外銀行は高金利が魅力
外貨預金の魅力には金利の高さが挙げられますが、海外銀行では最大8%の定期預金など、金利面において国内より優れている大きなメリットを持ちます。
信頼性:安心や信頼第一なら国内の選択肢
お金を預ける先としては、やはり国内銀行の方が馴染みがあり、安心感があります。海外銀行も経営実績や国の経済状況から判断できますが、国外に資産を置くことに対する不安要素は拭えません。
資産保全:海外に資産を移す防衛策
海外に資産を移すことは、日本経済の不確実性に対する重要な対策となります。例えば、預金封鎖や財産没収といった経済危機に直面した場合、国外に保有する資産はその対象になりにくいため、資産を効果的に保護できます。
海外銀行口座を開設するには
通常、海外口座の開設は現地に直接向かう必要がありますが、日本からオンラインまたは郵送での開設も可能です。その場合は、国内金融機関やサポート会社を通じて開設することになります。どちらもサポートを受けつつ開設できる利点がありますが、好きな銀行を選べない点には注意が必要です。
国内金融機関:提携を結ぶ海外銀行の口座開設が可能
海外口座サポート会社:サポートが提供される複数の銀行から選択可能
おすすめの海外銀行とその特徴
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