PPSメールマガジンvol.336「個人金融資産が過去最高更新でも安心できない理由」 2025.12.26 #メールマガジン

日本銀行が先日公表した
「資金循環統計」によると、
家計が保有する金融資産残高は、
9月末時点で2286兆円に達しました。

これは、
過去最高水準を更新したことになります。

株価上昇や円安による
外貨資産や株式評価額の押し上げを背景に、
日本の家計は「より豊かになっている」ようにも見えます。

しかし、心からそうだと安心できる人は、
どれくらいいるでしょうか。

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■ 過去最高でも「安心できない」資産構造

今回、注目すべきポイントは、
「資産額が増えた“中身”」です。

個人金融資産の総額は増えた一方で、
・現金・預金比率は初めて50%を下回る水準
・価格変動資産(株式・投資信託)の割合拡大
とした変化も起こっています。

これは統計上の事実であり、
家計資産の構成が貯蓄から投資へ
徐々に変化してきた結果です。

そして、この変化が市場環境の影響を受けやすい
資産構造に変わりつつあると評価することもできます。

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■「増えた」よりも「評価で膨らんだ」側面

ここで、一度冷静に考える必要があります。

今回の資産増加の背景は、
円安と株高による「含み資産の増加」が
大きく影響しています。

実際に使える資産が増えたのではなく、
運用資産の数値が
大きく見えている側面も否定できません。

もし、
・株価が調整局面に突入
・為替が円高トレンドに変化
といった、今とは逆の動きが始まれば──。

この「過去最高」という数字は、
短期間で変わる可能性もあります。

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■ 本当に見るべきは「総額」より「構造」

実際に使える資金が増えたわけでなく、
運用資産の評価額が増えた結果が、
今回の最高値更新の背景です。

そのため、
資産や収入に余裕が生まれたと
実感を覚える方は多くないはずです。

逆に、資産運用を早く取り入れた人は、
この環境の恩恵を受けられた人とも言えます。

ただし、今の上昇値も評価額であり、
一時的なものになる可能性も常にあります。

ここで大切なのは、
これまでもお伝えしてきたように、
資産を「どう守るか」という構造を理解することです。

円だけの現預金を持っていれば、
円安やインフレによって、
資産価値は目減りしていきます。

資産を株式へ極端に移せば、
良い局面もあれば悪い局面もあり、
資産が不安定になる場面も表れます。

だからこそ、現預金と投資のバランスを
意識して資産を持つことが、
これまで以上に重要になります。

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■ 数字が良い今こそ、考えるべきこと

個人金融資産が過去最高水準にある今は、
「危機が迫っている局面」ではなく、
選択肢があるうちに考えられる局面です。

数字が崩れはじめてから慌てるのではなく、
数字が良い“今”だからこそ。

将来の環境変化を前提に自分の資産構成を
一度立ち止まって見直すことが、
これからの資産防衛につながります。

PPS.Llc代表 吉岩 勇紀

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この記事は2025年12月19日配信のメールマガジンとなります。
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