PPSメールマガジンvol.280「なぜFRBと日銀が注目されるのか – 為替が動く本当の理由」 2025.06.06 #メールマガジン

ドル円が動く材料に日銀やFRBの発言が大きくあります。

「日銀の政策据え置きにより、円売りが加速」
「FRBの利下げ観測が強まったため、ドル高に」

このメールマガジンでも、
必ずと言っていいほど出てくる存在です。

そもそもFRBや日銀とは何者で、
なぜ彼らの発言ひとつで為替が動くのでしょうか?

今回は、その仕組みを
資産形成の視点から整理してみましょう。

まず、FRB(米連邦準備制度理事会)とは
アメリカの中央銀行です。

役割はざっくり言えば、
「物価と雇用の安定」と
「長期金利の安定」の達成。

そのために最も強力な手段として、
政策金利を上下させる権限を持っています。

物価が上がりすぎると判断すれば金利を上げ、
景気が悪くなれば金利を下げる。

この「金利操作」が、
株価や為替に大きな影響を与えるわけです。

たとえば、「利上げを続ける」と
FRBが示唆した場合...。

投資家は
「ドルを持っていれば金利がつく」と考えて、
ドルを買い始めます。

結果、ドル高・円安の流れが生まれるのです。

逆に「利下げを計画している」と言えば、
ドルは売られやすくなり、円高に向かうこともあります。

つまり、FRBの発言は、
為替の「方向性を決めるシグナル」になっているのです。

一方で、日銀(日本銀行)も、
日本の金融政策を担う中央銀行です。

こちらは主に「物価の安定」が目標で、
長らくゼロ金利やマイナス金利といった超緩和政策を続けてきました。

最近ようやく0.5%まで政策金利を引き上げましたが、
アメリカの4〜5%台と比べれば、依然として大きな差があります。

この金利差があるかぎり、
「ドルのほうが有利」と考える資金が
円を売ってドルを買う流れになりやすいのです。

また、中央銀行の発言は「市場との対話」とも言われます。

「現状維持」と発表された場合でも、
「追加利上げに慎重」とした言い回しだけで、
「利上げ終了かも」と市場は先読みして動きます。

つまり、市場は“発表された内容そのもの”ではなく、
その「ニュアンス」を読み取ろうとするのです。

これが、発言ひとつで為替が動く理由です。

また、中央銀行の方針が、
政府から批判や要求が起こる場面も稀に発生します。

これは、政府が政策金利を直接操作する権限が無いためです。

最近では、トランプ大統領が、
FRBが利下げをしないことに対し、批判する発言もありました。

日本でも過去に、円安に対して「利上げすべきだ」と
発言する政治家が多く見られました。

これらの発言からも為替が動くケースもあり、
中央銀行と政府との関係性が注目される場合もあります。

ここまでが、日銀やFRBと為替が
どう結びついているかの基本的な仕組みです。

中央銀行の動きや発言から、ドル円にも動きが生まれます。

しかし、私たちにとって、
こうした動きは「売買の合図」ではありません。

大切なのは、為替や金利の変動リスクがある
資産(外貨預金・債券・ETFなど)にどう向き合うかを考えることです。

中央銀行の動きは、
“資産形成の地図”のようなもの。

「いま景気はどの方向へ向かっているのか」
「金利がどう変わる可能性があるのか」

こうした視点があると、
ニュースの見え方も大きく変わってきます。

これからの時代、
資産を守るには「増やし方」だけでなく、
「相場との付き合い方」も問われます。

市場の動きを“読む”のではなく、
“理解する”という姿勢が、判断力の土台となっていくのです。

それではまた。

PPS.Llc代表 吉岩 勇紀

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この記事は2025年5月30日配信のメールマガジンとなります。
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